男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

レコード再デビュー前夜編

あとは届くのを待つだけ

二ヶ月ほど前から個人的に盛り上がっていた「オーディオブーム」

一ヶ月前にスピーカーとアンプを揃えてまずはPCオーディオとして一応のスタートを切ったわけですが、同時に体内でコントロールしていたものに「レコードの再デビュー」がありました。「再デビュー」というのは、やはり小学生の頃には当然家にはレコードプレイヤーしかなく、高校生になったときに買ったコンポにもレコードプレイヤーがあったので。

とはいえ、「レコード」しかないからそれを聴いていたという意味では、ほんとうの意味で「レコード」に”興味があった”あるいは”好きだった”とは言えない。というのも、コンポを買った目的は当然当時大爆発していたCDプレイヤーだったからで、結局CDばかりを聴くようになってしまったからです。あくまでもレコードプレイヤーはそれまでに購入していた何枚かの資産を聴くためだけにオプションとして存在していたに過ぎず、それにしたって全然聴かなくなってましたから。

「レコードが再ブーム」

と言われて数年が経ち、現在(主にアメリカでは)レコードのシェアがうなぎのぼりで生産が追いつかないほどだそうです。実際ボクが主に対象としているサントラにしたって、アメリカでは現在レコードでの再発がさかんに行われているようです。

話は少しソレますが、最近はブルーレイのスチールブック仕様が象徴しているように、「パッケージメディア」の魅力は文字通り「パッケージ」そのものにあるんだろうなと実感しています。若いころ(それも数年前まで)は「映画も音楽もソフトが一番大事なんだ」という強迫観念に取り憑かれていましたし、決して間違ってはいないと思うんですが、じゃあ若い頃から理想としていた「配信」が実装されたらそればっかりで観たり聴いたりスルのかとおもいきや全然そんなことはなくてw 逆に「いつでも観られるし聴けるし」という感じになってしまって、ソースに対する態度もずいぶんと疎かになってしまったような気がします。

映画に関しては結局ソレは「映画館」というハードに回帰して、「映画館」のスペックなどにこだわりを見出すようになりました。まあ、結局はそういう何かのこだわりを持たないと重い腰が上がらないという次第ななんですよ。

閑話休題

という意味でも、PCオーディオだけではやはり物足りないw

そこで辿り着いた「こだわり」ってのが結局「レコード」だったんだと思います。理屈をこねくり回せば。

実際問題プレイヤーも持っていないのに、この数週間中古レコードを物色したり買ったり漁ったりという日々は近年にないほど充実していたと言えます。

根本的に根っこに「収集癖」みたいなものがあるんだと思いますよ。子供の頃はエアチェックという意味でテレビで放送している映画を片っ端から録画するのがソレでしたし。

家の奥さんに好きな食べ物を訊くと「お醤油かお塩」と答えるんですよ。更に詳しく訊くと「お刺身とかは『醤油』を食べるための媒介に過ぎない」と言い切りますからね。でも、これってある意味真実で、極論から言うとこの「収集癖」を満たすためもあって映画を好きになっていた側面もあります。今振り返れば。まあ、「映画」そのものも大好きになったから上手く両輪が回って歪がなかったのかもしれませんが。

・・・

で、長い前振りはコレぐらいにして。


ついに先日オークションでレコードプレイヤーを落札しまして、先ほど発送されたという連絡もありました。木曜日には到着する予定なのでそれにむけてあれこれと準備を整え始めましたので、前夜編と称してその紹介を。


まずはレコードプレイヤー本体がこちらの『Technics SL-1301』
詳細はコチラ

一ヶ月近い間延々延々どれにしようかと悩んだ結果なのですが、最終的には予算と見た目で選びました。決定打になったのは個人的にナショナルっ子(今でいうところのパナソニックっ子)だからかもしれません。Technicsは最近復活したレーベルとしても有名ですが、松下電器のオーディオ関係のレーベルですね。もちろん全然詳しくないので偉そうなことは言えませんが、同じTechnicsのSL-1200シリーズは泣く子も黙るDJ御用達のターンテーブルとして有名らしいです。その仲間ということでもありますし、何よりシルバーのボディーがそそりました。

最初はずっとスピーカーと合わせた「木目」を物色していたのです。それも同じメーカーのビクター製がメインでした。ただ、ビクター製はやはりちょっとだけ高くなる。程度の低いものはある程度安い値段にはなるんですが、それでもちょっと気を抜くと万円台にいってしまう。「格安オーディオ」を標榜している人間としては「万円」はできるだけ避けたいのです。ただでさえアンプで「万円」を超えただけに(あれはUSB-DACと合わせてという言い訳もできますが)。

あと、愛聴しているとはいえずっとこのVictorのSX3IIを使い続けるとは限らないわけで、そうすると今度は木目もどうなのかということになります。いや、木目自体は個人的に大好きなんですけどね。

やっぱり最初は木目でどっしりとしたプレイヤーに憧れたし、今でもいいなあって思うんですが、白またはシルバー系の色合いもいいなあと思い始めた矢先に、このプレイヤーが安値で出品されていたんですよ。これはもうイっちゃえというw

しかも、特に高値更新されるわけでもなくそのまま落札しちゃったもんですから。「ああ、これでいいんだな」と。

デスク自体は白いので、そっちに合わせたという感じでイケるかもしれませんしね。

ソレよりも何よりも驚いたのは、落札してから当然のようにネットでSL-1301の事を調べていたら、レコードに再度興味をもつそもそもの原因となった「管球再生式映画館」の酒井さんが「久々に購入したレコードプレイヤー」として紹介されているじゃないですか! 何度も読んでいたのにそもそものレコードプレイヤーの型を忘れていた事と、どんな神の采配なのか同じ機種を購入していたという偶然に衝撃すら覚えています。そもそも酒井さんといえばSL-1200というイメージが強すぎてw

・・・

何度も書いていますが、レコードプレイヤーだけがあればいいということにならないのが、レコードプレイヤーの恐ろしいところです。アンプにつないで音を出すためにはもう一つ「フォノイコライザー」というものが必要になります。

これも聞きかじった安易な知識ですが、レコードは音が低音を小さく高温を大きく溝に刻んでいるそうで、それを元に戻してやる装置が必要になるんです。それがフォノイコライザー。ものすごいざっくりした説明ですが、だいたいこんなもんです。

で、デジタルではなくアナログなので、その「フラット」に戻すさじ加減とか何やらに機械それぞれの特徴や優劣があるようなんです。なので値段が笑っちゃうぐらいピンキリw

いわゆる「入門機」というカテゴリーのレコードプレイヤーには、このフォノイコが内蔵されているんですが、ボクが今回落札したプレイヤーには内蔵されていません。そもそも製造された1979年頃ってのは殆ど内蔵されているプレイヤーなんか無さそうです(調べた限りでは)。なにより、この機種の価格帯598000円台ってのが「入門機」または「エントリークラス」なわけで、そういうレベルの入門者はアンプも当然プリメインアンプとかを購入するわけですよ。なので、プリメインアンプの方にフォノイコが内蔵されていたんですね。だからレコードプレイヤーの方に内蔵している必要はなかったんじゃないかと。

そこで、フォノイコライザーに関してもあれこれ悩まされるわけです。

まずは根本的な二択です。「良い物を買うか、最安のものを買うか」

良いものは天井知らずですが、ネット上ではこと「コストパフォーマンス」という意味ではこちらのフォノイコライザーが鉄板扱いになっています。



合研さんのページ

こちらは21500円ですが、ハッキリいってフォノイコライザーの選択肢の中ではかなり安い部類です。それでいて音質に関しての評価はすこぶる高いという。


レコードプレイヤーを物色し始めてからハマってしまったyoutubeクリエイターアンソニーさんの紹介。

ちなみにアンソニーさんの動画はどれもこれも面白いのですが、ボクのレコードプレイヤーについての知識はほとんど『アナログレコード初心者の奮闘日記』から得ています。


ただ、


21500円が安いと言っても、先程も書いたように「格安オーディオ」の基準から言えば高すぎます。勿論いつかはステップアップしてそれにいきたいという気持ちも強いですし、そんなに買い換えるようなものでもないから最初からそれにしておこうかなという気持ちもあったんですが、やはり「最安のものを買う」という選択にしました。

で、最安といえばこちらです。


現行機種では間違いなく「最安」を突っ走る商品。値段も桁違いに安い。大丈夫なのかと心配になるほどw

ただ、入門者としてはまずは「音を聴く」ってことを再優先にしたいと思いますし、これが恐らく一番最初のステップだと思うので、ここからいいものに変えていけば音の変化もよくわかって面白いかもしれませんしね。


と、心をなだめつつ、続いてはフォノカートリッジ。いわゆる「レコードの針」の部分ですね。具体的には針とそれをくっつけているカートリッジですな。今回落札したブツには販売当時のカートリッジがそのまま付いているそうなのですが、針の寿命は保証できないということでした。当然針単体でも発売していて、摩耗すればそこだけ購入して取り替えられます。なんとSL-1301の取り換え用の針は現在でも入手可能なんですが、

レコード針 [National/Technics] EPS-270SD ナショナル/テクニクス
National/Technics
売り上げランキング: 4,046

折角なのでフォノカートリッジの定番とも言えるこちらに交換してみたいと思って発注しました。

これも、先のアンソニーさんが動画で紹介されていたので、何も考えずにこれを選択w そのアンソニーさんがこのカートリッジをヘッドシェル(アームにつなぐ部分)へ接続するのに悪戦苦闘する動画がこちらw

これを改めてみると、自分も苦戦しそうだと不安になりますが、逆にそれも楽しみという気もしますw


機会があれば、オリジナルの針も購入して聴き比べもしてみたいと思います。


・・・


最後にレコードのクリニックのためにこちらを注文。


これもアンソニーさんの動画で使っていたので安直にw


と、ここまで書いている時に、まるで監視でもされていたんじゃないかと思えるようなタイミンで、先述の酒井さんからフェイスブックのメッセージ経由でおすすめのクリーニング方法を伝授されました。


「フラッシュ・ディスク・ランチのレコード洗浄水」

何の事はないこちらのページも読んでいたはずなのに、すっかり失念していました。

フラッシュ・ディスク・ランチさんのページ

早速光の速さで注文しました!


アナログ洗浄液 540円(税込)


専用マイクロファイバー・クロス (クリーニング用・乾拭き用 各1枚入) 216円(税込)

効果は絶大だそうなので、20円とか100円で買ったレコードなので頼もしい限りでえすw


というわけで、あとはプレイヤーが届くのを待つのみですが、届いてからもあれこれ調整するのが大変だったりしますから楽しみなような不安なような……