男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

『ブラック・ジャック大全集』第一巻を読みました。

実は去年の9月から刊行は開始されていて、すでに5巻まで出ているのですが、今夜やっとのことで一巻の封を切りました。

シュリンクがかかっていたり外にケースがあったりすると軽い気持ちで読み出せないんですよねえ。

ブラック・ジャック』はたくさんの刊行物で出ているにも関わらず、掲載順ではなかったり、未収録のエピソードがあったりして、個人的にはコレと思える物が今までなかったのですが、今回遂に「ほぼ」全話を掲載順に収録した大全集が刊行されることになりました。これがまず嬉しい。とはいっても、F先生同様手塚治虫も単行本に収録する際に描き直したり収録エピソードを入れ替えるのが当たり前だったようで、結局『ドラえもん』のてんとう虫版がマスターピースであるように、秋田チャンピオンコミックス版が基本的にはスタンダードなんだとは思います。実際に僕の記憶もほとんど秋田チャンピオンコミックス版に準拠していますし、ブラック・ジャックとコミック文庫ブームを生み出した秋田文庫版も(実際にはハードカバーの時に全部揃えた)現在ではスタンダードかもしれませんね。

ただ、個人的にどうしても「掲載順」というのが重要で、実際に世の中に発表された順番で読むことで作者の創作の流れを感じ取りたいという欲求が昔から強いのです。

こうして今回『ブラック・ジャック』を掲載順で読めるのはすこぶる嬉しいし、案の定手塚治虫のその時その時の「流れ」がよく分かる。「人間鳥」のエピソードなんかがひょっこり入ってくるあたりも掲載順なら何となく納得できる。

秋田チャンピオンコミックが「恐怖コミック」として発売していたせいもありますが、『ブラック・ジャック』というと「怖い漫画」というのが子供の頃のイメージでした。

この巻ですと有名な殺人シカが暴れる『ナダレ』が間違いなくトラウマです。

とは言え、初期の段階から基本的には「見事な短編」として様々な読後感が味わえるバラエティ豊かなエピソードが多いことに驚かされます。遠慮無くギャグが満載で、イチイチ大笑いさせられますし。ブラック・ジャックというキャラも素性などには謎がまだまだ多く設定されていますが、キャラクターはキッチリと固まっているのに驚かされます。

それにしてもマジで面白いのがちょっと衝撃です。やっぱりブラック・ジャック凄いなと。改めて思いますよ。


この巻で一番のお気に入りは「海賊の腕」

子供の頃からこの話は大好きです。ブラック・ジャックはこの手の「グッとくる」エピソードが多いんですよねえ。もちろんこのあとの巻にはそんなエピソードがてんこ盛りですし、号泣必死の「血がとまらない」もちゃんと収録されますしね!

楽しみです!!