フェイブル完全版
12月18日発売予定の『FABLE II (フェイブル2) (通常版) 【CEROレーティング「Z」】 - Xbox360』があまりにもやりたくなったので、それなら1作目をやっちまったらいいんじゃないのと言う、当たり前だけど思いもしなかった事に気づいて、早速Xbox360のゲームクラシックでダウンロードしてみました(次世代機はどの機種もこういったサービスがあって、やりたいときにすぐやれるのは非常にうれしい)。
エミュレーションは若干不安定な感じもしますけど、ゲーム自体はやり始めるとなかなか止められない状態。素晴らしくハマる。
クエストをこなすごとに、トロフィーという、いわゆる戦利品を町の人々に見せびらかす事で名声を上げられるんですが、これが意外にちゃんとゲームになっているのが驚きです。そのエリアに見せびらかせる人数が目標値で、何人に見せびらかせるかで名声が上がるかどうかが決まるんですね。前回の数値を超えられないと上がらないという。生々しいのは、同じやつに何度も見せびらかすと
「いつまでそんなもの見せてんだい? あっちへ行けよ」(これ脚色なしですよ!)
ってブーイングが飛び出す始末。これが何とも面白いんです。そして、凄く生活感があって没入させる。
よく海外のゲームは「自由度が高い」と言われますが、それがイコール「感情移入」「没入感」には決して結びつかないことを長年ゲームをやってきて思うんです。逆に一本道の日本型RPGでも思いっきり「感情移入」「没入感」満点のモノは多数あるわけです。
これはやはりディティールのセンスと世界観の作り込みに関係しているんだと強く確信させてくれるゲームです。
また海外のゲームではよくある「善悪」の概念がこのゲームにもステータスに備わっているんですけど、これも「これしかないだろう」という意志決定が確立されていないのもなかなか面白い。
子ども時代にいきなり遭遇するのが、大人の不倫現場ってあたりも爆笑モノなんですが、ここで
「だまっててくれるよな?」
っていう頼みに、武士の情けと思ってOKすると、
「素直そうに言うことを聴いてるけど、あとでリンゴを盗んでいくような子どもよ」(うろ覚えですがほぼまんま)
とちゃんと陰口をたたかれる始末(ちゃんと背後でキャラがしゃべりやがるんですよ)。
これを聴いた奥さんが激怒して走り出すので追いかけてみると、当然のように不倫現場に直行して修羅場が繰り広げられてるんですからたまらない。ゲームなのに壁の陰からしかのぞき込めなかったですよ。怖くて。
「だから、芝居の稽古をしていただけだってば」(このいいわけも生々しいぜ)
もう万事がすべてこの調子なので、ゲームの中のキャラクター全部に興味がわくわく。つまり「没入」している訳ですね。
クエスト自体も多種多彩で面白いモノが多いです。
名声があがると「それほとんど茶化してるだろう?」と怒りたくなるぐらい大げさに褒め称えるのも爆笑です。ここら辺はイギリス産ということも大きく関係しているのかも。
常に頭上で拍手喝采してるくせに、子どもとかがいきなり
「あなたくさいわ!」
と冷水を浴びせかけてくるしね。
いやあ、この調子なら2はどうなるんだろうと今から期待満点であると同時に、今は『1』を思う存分楽しみたいです。