GONIN コンプリートボックス [DVD]
- 出版社/メーカー: 松竹ホームビデオ
- 発売日: 2007/03/28
- メディア: DVD
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LDで発売されたときのディレクターズ・カットがあまりにもひどかったので本編はそれ以来興味がなくなっていたのですが、今回『リアル・エディション』という”監督が本当に描きたかったGONIN!”が収録されているので購入しました。
当時はディレクターズ・カット版とかが流行っていたし、5.1ch化とかもされていて(今回のDVDは2ch)、なんだか商売丸出しの仕様だったわけですから、やっぱりあれは監督の意向ではなかったのかなあと思って見ることにしました。今回のソフト化は若干追加部分のギクシャクが残っていたり、やっぱりカットしておいたほうがよかったんじゃないかなあ(ナミーとかのくだり)という部分はあるにしろ、明らかにLDでの”とてもプロの仕事とは思えない”ビデオ処理などはキチンと普通に見られる処理に直されていました。
また、LD版では一枚に収めるためとしか思えないラストのカット(あれはあれで意図はわかりますが)締めも、今回は劇場版と同様の余韻たっぷりのエンディングに戻されていて(結果ランニング・タイムは121分。もちろんDVDでは問題なく収録される時間です)納得できるバージョンになっていました。音声解説をちょっとだけ聞いたのですが、音も全面的に入れなおして、色合いも調整しなおしているようです。
今回のBOXには劇場版も収録されているのですが、よく考えるとビデオ以来観ていないのでこちらのほうが楽しみだったりします。結局劇場で興奮したのはそのバージョンですから、やっぱりあのバージョンが一番いいのかもしれないですね。
劇場ではガッカリした『2』も収録されているので、これを機会に観直して見たいと思います。
それにしても安川午朗の音楽がかなり貢献しているなあ。
ところどころどうしても我慢できない擬似スロー処理や変なオプチカル処理などがあったりするんですが、たけしの殺し屋の存在感とか、木村一八扮する舎弟とのSなのかMなのかわからない大爆笑のプレイとか(「妾の子なんですよね」「それも三番目の」「あにぃはパワーもあるし」と煽りながらブン殴られる一八が爆笑です)、「だめだこのてっぽう」とか、ビニール傘とか、強烈なインパクトが多い映画なので、嫌いになれないですねえ。あと、ヤクザがちゃんと怖いのもポイントですね。永島敏行(『サード』)は少し自衛官を引きずってますけど、鶴見辰吾は極悪でいいですねえ。とても中学生でお父さんになっていたとは思えない。
それにしても画質が良くないですねえ。バイビジョンになれているとはいえいまどきこれは無いだろうという画質です。やっぱりマスターの保存があまりよくなかったんでしょうか。