照樹務＝宮崎駿のルパン三世二連発

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ただただ面白い。

ブルーレイで発売が続いた『ルパン三世PART2』。ラスト二枚には、いよいよ宮崎駿が監督した２作『死の翼アルバトロス』『さらば愛しきルパン』がそれぞれ収録されています。

昔のように、宮崎駿スペシャルとでもしてまとめて発売してくれればいいのにと呪いつつ、二枚買いましたよ。

早速鑑賞したところ、画質のクオリティは期待ほどではなく、16ミリで撮影されたフィルムの雰囲気そのままです。解像度などもそれほど感じさせないですが、色のノリなどはビデオやＬＤとは雲泥の差です。テレビなのにやったらと描きこまれたディティールも細かく観ることができるのも大きい。

驚いのは音が大変よかったことです。もともとこのころの『ルパン三世』は実験的に初めてステレオでの録音がされているので、リニアＰＣＭのオリジナル2chも、DTS-HDとドルビーtrueHDの5.1chにそれぞれリミックスされたサウンドも、実に生々しく鮮度がいい。分離感もかなりよくて、アルバトロスの空中戦のシークエンスや、『さらば愛しき』の都内のラムダ対戦車戦も迫力満点でした。

でも、まあ、とにかく２作とも面白すぎて。

無駄のまったくない構成や、クライマックスに展開される大アクションの切れ味など、どこをとっても「肩の力が抜けてやりたい放題」の宮崎駿が持つ底抜けな面白さに満ちています。

こういう作品を知っているからこそ、いつまでもファンは「またあんなの作らないかな」と無理な夢想をし続けちゃうんですよね。