男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

スケアクロウ [DVD]

スケアクロウ [DVD]

スケアクロウ [DVD]

DVDがやっとレンタルしていたので借りてきました。以前WOWOWで放送していたのを見逃して悔しかったので、やっと観られて嬉しいです。

シネスコの映画なので、ビデオのトリミングではどうしても観たくなかったのがここまで見逃してきた理由なんですが、果たしてヴィルモス・ジグモンドの撮影はほんとに素晴らしくて、待った甲斐があったという感じです。冒頭のマックスとライオンが出会う道路のシークエンスはとにかく素晴らしくて、一発で心にグっときました。

アメリカン・ニュー・シネマな映画なんですが、時代で言うと『ポセイドン・アドベンチャー』の後にジーン・ハックマンが出演している事からも、末期の作品といえるかもしれません。アル・パチーノはちょうど『ゴッドファーザー』の後に『セルピコ』とコレという感じみたいです。二人ともとにかく脂が乗り切っているというか、凄く良いです。

ジーン・ハックマンは今となっては典型的なジーン・ハックマン芝居に見えて、一見省エネ芝居に感じるのですが、ライオンに影響されて徐々に自分の性格を省みていく感じが繊細に表現されていて良いです。
アル・パチーノ演じるライオンにはかなり共感してしまいました。心に大きな穴を抱えた上での明るさが胸を打ちます。だからあのラストはもう……

良い映画でした。