隠し剣、鬼の爪★★★1/2
山田洋次監督の藤沢周平原作時代劇第二作。ボクにとっては永瀬主演による岩手弁(庄内弁)*1シリーズ第二作。
永瀬の開口一発目の「江戸かぁ」に、前作「息子 [VHS]」の「岩手県かぁ」が被って勝手に感激。
松たか子がどう頑張っても家柄の良い娘にしか見えないという弱点はあれど、ボクとしては思いっきり大満足な作品でした。
手を振って走らない時代劇の基本ルールを、現代の走り方が西洋から来た走り方だということなどを訓練シーンで説明したあたりが嬉しかったです。頼むから時代劇で手を振って走るなよと。
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では、真田と死闘を繰り広げた田中泯*2が永瀬の師匠役で登場し、最後の決闘に赴く前の永瀬に「勝つための戦い方」を教える場面が凄かったです。心構えの教えかたを伝えながら1カットで立合いをするのが圧巻で、田中泯の足運びや姿勢や動きや棒読み口調の台詞(これが実にいいんです。達人っぽくて)がどれをとっても「強そう」で。
ただ、前作で当時の暮らしぶりをディティールたっぷりに描いたので今回はその部分がかなりサラっと流されているのは少し残念でした。もっともっと当時の暮らしに根ざした庶民のドラマが観たいと山田監督に望むのは勝手なんですかね?
神戸ちゃんも同じ役で出演していました。