『殺人魚フライングキラー』★★
音楽は良い
ザ・シネマHDにて野沢那智吹き替え版を鑑賞。
奥さんが別に乗り気な風でもなく『フライングキラー』って面白いの? と聴くので、「子供の頃は何十回も観たよ」と全然答になってない返事を返したところ、「野沢那智の吹替で、ランス・ヘンリクセンが出てるなら観ようかな」と、これも不可解な了承を得て鑑賞。
ボクはこの野沢那智吹き替え版と水曜ロードショーで放送した青野武版を本当にすり切れるほど観ていて、『ターミネーター』が公開する時に、『フライングキラー』の監督なら面白いだろうという、あまり世界でも例のない期待をいだいていた人間です。
実際クライマックスの沈没船でのサスペンス・シークエンスはかなり「キャメロン節」の原点に溢れており、終始ダラダラどうでもいいお色気シーンばかりが連発する映画をビシっとしめてくれています。
強いヒロインがモジャモジャパーマだったり、ランス・ヘンリクセンが出ていたり、軍が(少しだけ)絡んできたりといった要素は、キャメロンっぽさに溢れていると言えるでしょう。
ただいかんせん、キャメロンが今でも恨んでいるように、プロデューサーたち(オヴィディオ・G・アソニティスとチャコ・ヴァン・リューイン(筑波久子))が勝手に改変したらしく、前述した「余計なお色気シーン」が挿入されているせいでモタモタしているのが辛い。
もっとも、今回観直したところ、サスペンス・シーンで緊張感を盛り上げるステルヴィオ・チプリアーニ(クレジットはSteve Powder)の音楽が大変効果的でした。ずっこけるフレーズも多いのですが、あれはちょっとサントラ欲しいなあ。
サントラ出てるのね。びっくり。