男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

『イコライザー』★★★1/2

帰ってきた黒デンゼル

優れた役者の条件とは。

1.観客に「美味しそう!!」と思わせること。

2.映画館を出た後、観客がそのキャラクターになりきってしまうこと。

人はみな、ブルース・リー怪鳥音を上げれば、ブルース・リーになりきって怪鳥音を上げ、マット・デイモンがマスィーンのように周囲を警戒しながら歩けば、マット・デイモンになりきってマスィーンのように周囲を警戒しながら歩き、クリント・イーストウッドが目を細めて睨みを効かせれば、クリント・イーストウッドになりきって目を細めて睨みを効かせる。

優れた役者が優れた芝居をみせると、観客はすぐにそのキャラクターになりきってしまう。どんな聖人だろうとクズだろうと。

イコライザー この映画を観た後はいかなる者でも「食べたあとはすぐ洗い物をしてシンクを拭き清め」「食事をする前にはナイフとフォークを脇に寄せてナプキンにスプーンをキチンと揃えておき」「ムチムチの娼婦が危険な目に遭ったなら眼球のハイライトを消して腕時計のストップウォッチを起動させる」

それがデンゼル・ワシントンの凄さだ!

かつて、人類はデンゼル・ワシントンによって、デブの肛門にプラスチック爆弾を埋め込んで処刑することを学んだ。

2014年。人類はデンゼル・ワシントンによって、ホームセンターに置いてある工具の正しい使用法をレクチャーされる。


・・・


というわけで、すっかり黒く染まりきって家に帰ってきました!

イコライザー』最高でした!!

近年稀な「実は殺人マスィーンでした映画」としてとにかく素晴らしく、気さくで楽しい同僚が実は殺人マスィーンでトラブルをすべて解決してくれるカタルシスや、社会のダニをみては粛清したいと思いながらも「シャアじゃねえんだし」と手をこまねいていた小市民の願望充足をこれでもかというほど満足させてくれます。

しかし、この映画の本当に絶品なのは、やはりデンゼル・ワシントンがやってくれったってことですよね。『マン・オン・ファイヤー』で世界中の中学生にプラスチック爆弾の使い方を教えてくれただけでなく、今回も「そこらにあるものでどんな相手でも全滅させられる」という力強い勇気を与えてくれました。ありがとうデンゼル!

あとね、やはり永遠の中学生男子としては、「自分たちが優位に立っていると思い込んでいるクズどもに、ヌシヌシとまったく動じることなく近づいていって叩きのめす」という、ブルース・リー師匠が体現して魅せてくれた「正しい人間の姿」に憧れざるを得ない。

この手の映画では「所詮下っ端でしょ」という連中を叩きのめしてとりあえず溜飲を下げるというのが常套手段なんですが、この映画のデンゼルは違うの!!

「元から絶たなきゃ駄目」というホームセンター直伝のクレンザー理論に則って、隅から隅まで全てイコライズしていく丁寧さ。コレですよコレ。金の流れを断つならそこを壊滅。そしておばちゃんたちには餞別の札束(あそこ爆笑)。石油が密輸出されそうなら、「タンカーごと爆破!」 ケツ爆弾の爆破同様、デンゼルの「爆発を背後にして悠々と歩く」姿もありとあらゆる角度からスローで堪能できる!

もう常にデンゼルが堪能できる堪らない映画で、クライマックスのホームセンターでの戦いでは「敵の銃を奪えばいいのに、あえてその場の工具にこだわるDIYスピリット」が炸裂。スプリンクラーの雨の中をスローで現れるデンゼルに失禁確実。


超オススメです!!


追記:本来目当てだったクロエは、合計数分しか出てきませんが、しっかりとムチムチボディーを披露してくれます。小クロエ、中クロエ、大クロエと見守り続けた人間としては、現在の「ムチクロエ」も大いにアリです。しっかし、金出せばクロエる寝られるなんて、アメリカは本当にいい国だなあ。


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