男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

『機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)』を全話観ました。

想像以上に『逆襲のシャア』の続編でした。

発売時に3巻まではそれぞれ観ていたんですが、それ移行は「観なきゃ観なきゃ」と思いつつ結局そのまま最終巻待ちという、まあ”いつものこと”に。

それでも一巻約1時間はある作品で、しかも最終話はなんと90分。合計すると約7時間半という、それこそ『機動戦士ガンダム劇場版』三部作を全部イッキ見するよりも長いということに。

でも、結果的にはイッキ見できて嬉しかったし面白かった。これ途中で一年とか半年とか空いたら耐えられなかったかも。

原作の福井晴敏は言わずと知れたガンダムの申し子と言っても過言ではない作家なので、想像以上のシリーズに対する整合性への執着や、新たな解釈、そして予想以上の富野感に驚かされました。もっとも、直接的な宇宙世紀モノの続編というスタンスの作品(外伝でもスピンオフでもない直接の続編)を富野以外が手がけるというならこれぐらいはやらなきゃいかんのでしょうね。逆に富野だとこうは出来なかったのではないかという意味でも、福井晴敏は全力でやったんでしょうね。

もっとも、全体的に小規模な「紛争」レベルのいざこざだったという感は否めず、やっぱり『ガンダム』の魅力って全人類を巻き込んだ全面戦争にあったんだろうなあとも再確認しました。

個人的にヒロインのオードリーことミネバがかなりツボだったので、彼女が登場するだけで嬉しかったり。特にバナージを信じて輸送機から飛び降りたのをバナージのユニコーンがちゃんと追いかけてきて受け止めるあたりは本編中でも屈指の名シーンだったんではないでしょうか。

また、もう一人のヒロインでもあるマリーダさんも哀しさも含めてたまらなかったですね。

あと、一番驚いたのは『逆襲のシャア』の直接的な続編でもあるというあたりでしょうか。アクシズでのあの「奇跡」に関してもちゃんと福井晴敏流の解釈を構築していて、大いに納得のいくものでした。原作とはまたちょっと違うようなのですが、声優さんとかが同じなだけで効果は絶大なんですよねえ。

ブライトの鈴置洋孝さんが亡くなってしまっていたのが残念でしたが、新たにキャスティングされた成田剣さんという方がやたらと声も似ていて素晴らしかった。「甘ったれるな!」が聴けただけでも元は取れましたよ。


それにしても、ガンプラ世代には笑ってしまうようなモビルスーツまで登場するあたりは大いなるファン作品という見方もできて楽しいですよね。全体的にファースト・ガンダムを踏襲した構成ですし。