男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

『御法度』を観ました。

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大島渚追悼ではなく、松田龍平の『舟を編む』公開記念での放送を録画したので観ました。

DVDしか発売されていないのでHD放送は単純に嬉しい。

映画館で観た時も妙に印象深かったのですが、今観直すとさらに味わい深いといいますか、さらに興味深い映画なのに驚かされました。

全体的に「妙」なんですよ。恐らくボクの中に大島渚に対するコンフーが不足しているからそれを実体化できないのが原因なんですが。

新撰組松田龍平浅野忠信が入るところから始まり、松田龍平の妖気ともいうべき色気にアテられていく新撰組の面々。

肝心の松田龍平は映画デビューで特に芝居をしていないし、台詞が棒読みなのが実にいい。映画館で観た時は失笑すら起きていましたが、いやこれが実にいいんですよ。というより、あれは芝居をしない棒読みでなければならないと思わせてくれる。

『戦場のメリー・クリスマス』に出演したことがたけしの映画監督や役者としての方向性を決めているというのは自他共に認めているようですが、本当にたけしの映画に通じるものがありますし、たけしも土方歳三をものすごく魅力的に演じている。

あと、劇場で観た時も思いましたが、沖田総司を演じた武田真治ね。もう完璧なの。立ち回りも本当に強そうだし、その肩の力が抜けた感覚がキャラを見事に体現している。松田龍平の色気と対になるような色気がまた彼にも充満しているんですよね。

なので、ラストの「その後」がどうなったのかを想像する楽しみがあるし、「怪談」のような気味の悪さも漂って面白い。


大島渚の映画はいつかキチンと観なければいきませんよね。