仮面ライダー (Chuko★comics)
- 作者: 石ノ森章太郎
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1989/12
- メディア: 単行本
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ついでその古本屋さんで前から欲しかった中央公論社の愛蔵版シリーズ(昔はやったブ厚いやつです。『まんが道』をはじめとして愛着のあるシリーズです)の『仮面ライダー』を購入しました。
石森章太郎はほとんど読んだことが無かったのですが、前々から構図やコマ割が無茶苦茶クールだと聞いていたので気になっていたのです。
果たして読んでみるとこれはマジでカッコイイ。
ものすごい勢いでライダーが落下しながらパワー全開になるシーンとか凄まじい。一直線3コマを流線で埋め尽くして加速していく描写や、次のページで急速に街の夜景にコマで寄っていくあたりは超クール(ここにライダーを入れ込んだりしないところが凄い)。
真俯瞰の使い方や、大ゴマの入り方、スローを意識させる残像描写も痺れるほどカッコイイ。
縦長の構図は漫画ならではですよね。映画を意識していながら漫画手法に取り込んでいるのが素晴らしい。段々落下してくる様はシンプルにカッコイイ。
この見開きを挟んで次の激燃えページにいくあたりもカッコイイ。
上の枠線を無くすことで、3コマとも横の枠線を有機的に利用して流線が凄い落下速度を感じさせてくれます。段々加速していくことでライダーのディティールが黒く潰れていくのも強烈な加速感。そして次のページでのコマ割で近づいてくる街並みのディティールが徐々に細かくなっていくところも素晴らしい。ちゃんとライダーの回転に従って回転しているし、なによりライダー自身や余計な流線が入っていないところが最高。
そして風力を得てパワー全開!! 夜なのに逆光シルエットが燃える!!
このページでもライダーの加速ブリが猛烈にかっこいいですねえ。最後のコマ流線だけでライダーをカメラが追いきれてないのを表現!!
他の作品もぜひ読んでみたいと思うので、『ロボット刑事』あたりを。