男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

ストリート・オブ・ファイヤーStreet of Fire★★★★

衛星第二で放送。

久しぶりに観ました。

ちょうど中学生の頃にテレビで放送しているのを観て(吹き替えは池田秀一)、あまりにのかっこよさに痺れて、毎日観てました。

この映画の素晴らしさは色々あるんですが、94分というテレビの通常枠でもノーカット放送というコンパクトさの中に、物語内時間が濃密に流れている点でしょうか。言い換えると、もっとこの世界に浸っていたいと思わせてくれる感じです。

その要因としては、途中で仲間になる女兵士マッコイとの友情とか、途中で逃走車両として奪ったバスの持ち主である黒人コーラスグループが実は拾い物でラストに美味しいところを持っていくとか、シンプルな話の中にちょっとづつしか絡んでこない話が、絶妙に心地よいのです。

もっとも、最大の要因は、マイケル・パレ一世一代の当たり役であるトム・コーディーのかっこよさに尽きるのですが。

甘いマスクにも関わらずドスのきいた低い声や、どう考えてもかっこ悪いバンダナでつったズボンや、何故か高校生ばりにキチンと切りそろえた七三カットや、生えそろってない無精ひげや、機動性ゼロのロング・コートなどなど、どれをとっても何故かカッコイイ。

ウォルター・ヒルの漢セリフ連発の脚本がここまで彼を魅力的にしているのは確実。

アンドリュー・ラズロの青と赤を基調として(炎そのもの!)、雨でウェットに味付けした撮影もカッコイイし、ライ・クーダーの低音バキバキのギター・サウンドも痺れすぎ。

そして、もっとも決まるのは魅力溢れすぎのサントラ。この映画のためのオリジナル・ソングの数々はどれも名曲で、エモーショナル。特にラストの「Tonight Is What It Means To Be Young」がかかる中でのトムとエレンの目線だけの別れは感動必至。

ウォルター・ヒルは最近絶不調ですが、この頃は絶好調でしたねえ。

そういえば、製作はローレンス・ゴードンジョエル・シルバーの黄金コンビでした。

追記:
ビル・パクストンのハドソン以前のかっこ悪い姿も拝めます。