男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

クリフハンガーアクションについて


ボクの大好きなクリフハンガーアクションをちょっと紹介します。


タワーリング・インフェルノ』の非常階段アクション

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小学生の時に、ゴールデン洋画劇場で二回に分けて放送されたパニック映画の頂点。舞台が超高層ビルだけに、クリフハンガーアクションも用意されています。一番代表的なのは、展望エレベーターが途中で止まってしまい、それをオハラハンがヘリで宙吊りにして助けるシーン。ここで若い消防官が爆発のショックで落っこちそうになるのをオハラハンが支えるんですが、そのままエレベーターはレールから外されてヘリで降下開始。ハラハラドキドキのまま降下していくんですね。

ただ、この映画でもっとも凄まじいのは、ポール・ニューマンがリゾレットと子供たちを連れて非常階段を降りようとした時、ガス爆発で階段が崩壊するシーン。ここで階段が土台から外れてブラブラの状態になってしまい、そこをポール・ニューマンが転がり落ちていくんです。手すりにしがみついてぶら下がった状態になって危機一髪。まさにクリフハンガーアクション! 子供の時このシーンで緊張しすぎてガタガタ震えてたもんです。再放送の時にカットされた時はショックで口が閉じられなかったぐらいです。ははは。


インディ・ジョーンズ魔宮の伝説』の吊り橋シーン

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インディ・ジョーンズ・シリーズは基本的にルーカスが昔の冒険活劇映画を復活させるコンセプトで作られていますが、クリフハンガーアクションはこの『魔宮の伝説』のクライマックスぐらいしかないですね。ただ、このクライマックスは本当に凄まじく、インディが吊り橋の中心で敵に挟み撃ちにされ、状況を打破するために吊り橋の手すり部分をナタでぶった切る。半分に切れた吊り橋はそのまま崖に叩きつけられて垂直の階段状態になって、しがみついたインディたちと敵がそこで戦う。素晴らしすぎます。


天空の城ラピュタ』のカゴの底

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宮崎駿は『未来少年コナン』でも、時計塔でのラナ救出シーンに始まり、ギガントでは一話まるまるクリフハンガー状態でしたから。さすがよくわかっています。ラピュタもクライマックスでパズーが蔦をつたってカゴの底にぶら下がったシークエンスは緊張感ありすぎ。他にもジャンプしたらいきなり足場が崩れてシータがすくみあがる名シーンも。あそこは音の処理が上手すぎる。観客全員のケツの穴が縮こまる名シーン。


『エイリアン2』のクライマックス

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ターミネーター』で調子にのりまくっていたキャメロンが絶頂を迎えた時期なので、考え得るありとあらゆる燃えシーンがてんこ盛りの映画。娯楽映画の必須条件をこれだけ有機的に詰め込んだ映画も古今例が無いでしょう。そのクライマックスにキャメロンはクリフハンガーアクションをやってくれた! しかも真空の宇宙への排出口にぶら下がって、足にはエイリアン・クイーンをぶら下げて。あれは燃えた!!


『007/リビング・デイライツ』の輸送機タラップでの死闘

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ジョン・グレン監督が一番ノリノリだった時期の007で、ティモシー・ダルトンの新生ボンド第一作と言うこともあって気合充分の映画でした。ジョン・グレン版007では『ユア・アイズ・オンリー』でも断崖絶壁で宙吊りになるそのまんまなクリフハンガーアクションもありましたが、『リビング・デイライツ』のクライマックスはジョン・バリーのアクション・スコアも絶好調の名場面に仕上がっていました。大型車両輸送機を奪って敵地から脱出したボンドは、麻薬に紛れて隠しておいた爆弾の時限装置を解除しようとしますが、そこに忍び込んでいた殺し屋に襲われる。ボンド・ガールが操縦に不慣れなためにタラップを開けてしまったもんだから、ボンドと殺し屋は麻薬麻袋が詰まった輸送網にしがみついたまま宙ぶらりん。爆弾の時間は迫るわ(お約束!)殺し屋と戦わないといけないわで、ここでも危機また危機の大アクションを繰り広げてくれます。


ダイ・ハード』の屋上脱出シーン

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娯楽映画の頂点であるこの映画、もちろん最大のクライマックスはクリフハンガーアクション! ここは危機の多重性とすべての要素が巧妙に収斂して絶頂に達する構成が究極。すべての状況がマクレーンを追い詰めて、まさに絶体絶命の瞬間に消火ホースを巻きつけたマクレーンがビルの屋上からジャンプするカットのスローモーションは映画史に残る名場面。ホースの巻取機が一度外れたり、防護ガラスが頑丈すぎて蹴っただけじゃ割れなかったり、命からがら中に入ったと思ったら今度は巻いていたホースが巻取機ごと落下してマクレーンを引きずりだそうとする等々、落下後も危機がつるべ打ちになる隙のなさも空前絶後


90年代に入ると、クリフハンガーアクションもネタがつきたのかしょうもない映画でしかお目にかかれなくなりますが、2005年に突如ピーター・ジャクソンがやってくれました!


キング・コング』の谷間の死闘

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二つの塔』でも冒頭でいきなりやらかしたピーター・ジャクソンバルログガンダルフが地下の割れ目を落下しながら、まさかの死闘!! 自由落下しながら巨大な魔物と人間サイズの魔法使いが肉弾戦を繰り広げると言う、『指輪物語』の映画化と聞いて100人が100人絶対思いつかないアクションを展開させたピーター・ジャクソン
こいつが念願だった『キング・コング』の映画化でやらかさないワケがない。
中盤のクライマックス。二匹の恐竜に襲われたアンを、危機一髪のところで助けに現れるコング。アンをつかんだまま恐竜と殴り合いの死闘を繰り広げる。しかも三匹目の恐竜まで襲ってきてリミッター解除。大暴れの戦いの末、死闘の舞台は蔦がからみ合った谷間へ。落下した恐竜たちとコングとアンは蔦に絡まりながら落ちては食われかけ、落ちては食われかけを繰り返す。この場面の徹底さは比類が無く、恐竜があんなちっこいアンを何がなんでも食べようとする執着を見せるのが素晴らしい。蔦から落ちたアンが恐竜の牙にぶら下がって危機一髪なのに、その下の恐竜が口を拡げて待ち構える始末。しかも、そこから落ちたら今度は恐竜の鼻面に馬乗りになってロデオ状態。合間ではずっとコングが空中で恐竜をぶち殺していると言う凄まじさ。

ラストのエンパイヤステートビルは当たり前のように全編クリフハンガーアクションの連発。ビルの頂点に立ったコングと複葉機との死闘は呆気にとられるほど。CGなのに描き込みがハンパじゃないので、高度感が尋常じゃないことに。もちろんこの場面はオリジナルのアイデアありきではあるものの、あそこまで盛り上げたのはピーター・ジャクソンの功績以外の何物でも無いでしょう。


と言うわけで、最近は新鮮味のあるクリフハンガーアクションが不足気味のアクション映画界。一発誰かやらかしてくれないかしら。


次はヤキマ・カヌート・アクションだ! チャンネルは決まったぜぇ