歓喜の歌

由紀さおりが相変わらず良い芝居するなあ

あんまり気にとめていなかった映画なんですが、WOWOWでやっているのを観始めてら最後まで観ちゃいました。面白かったです。
優柔不断でだらしないお役所仕事を適当にこなす主人公を小林薫が飄々と演じているのですが、数多い脇役のキャラクターもキャスティングと相まってみんな楽しい。
お話が基本ダブルブッキングしてしまった大晦日に向けての３日ほどの話なのが大変好みで、物語がギュっと濃縮されている感じです。それでいてサスペンスフルな訳ではなく、原作が現代落語なだけに常に楽しげに進んでいくのも良かった。

久々に復帰した安田成美も、内助の功をつくす”良い奥さん”をなかなか説得力のある芝居でみせてくれて驚きました。駄目な亭主につきあう楽観的な女性ながら、ゴタゴタをキチンと合理的な解決策で打開しようとする姿は好感が持てます。

で、本来なら憎まれ役になるハズの奥様コーラス軍団のリーダーを演じる由紀さおりが絶品。『家族ゲーム』でもそれは既に証明済みなんですが、相変わらず見事に役所を把握しつつ品の失わないのは流石でした。彼女がいなかったら後半の展開は観てられなかったかもしれませんね。