男たち、野獣の輝き

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Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

ワルキューレ


ジョン・オットマンが編集と音楽で良い仕事

ワーナーマイカルで25日がニコニコサービスという感じの1000円サービスを始めたので観に行きました。1日をはじめ1000円サービスの日が増えるのは嬉しいです。カードの割引を使っても1500円ってことは、二本分で三本観られる計算になるわけですからね。

ブライアン・シンガーはハッキリ言ってあんまり相性の良くない監督なのですが、この映画はヒットラー暗殺計画の中でもかなり有名で大がかりな作戦を扱っていて、それだけでもグイグイ引き込まれました。

シンガーの盟友ジョン・オットマンがこの作品でも編集と音楽を兼任して良い仕事をしています。個人的な持論では、映画に一番近い表現形態は音楽だと思っており、編集という作業はその一番の要だと考えています。なので音楽家が編集を兼任するというのは珍しいですけど納得の出来る組み合わせだと思っています。肝心の音楽の方もサスペンスフルで緊張感のある音楽を作っており、悲劇性も充分に感じさせてくれてなかなか良かったと思います。

何度も書いていますが、ボクの「良い芝居の基準」は”食べ物の食べ方”と”観た後そいつになった気分になるかどうか”です。今回のトム・クルーズはなかなか後者の魅力がたっぷり詰まっていて、ただでさえナチス軍人の芝居にはそれが漂う傾向があるだけに良かったですね。背筋がビシっと伸ばしたくなります。(危険なカリスマが世代を超えてまだ影響を与えるてるかのようだ)

<ネタバレ反転>

ラストの銃殺シーンでは、毅然と振る舞いながらも、順番待ちの恐怖で顔面が痙攣する様は痛切でした。その前に何度も家族と連絡を取ろうとしてかなわなかっただけに。

<ネタバレ終了>

何度も招集をかけられてうんざりしながらも、軍人として筋がびしっと入ったオットー・エルンスト・レーマー少佐を演じた、トーマス・クレッチマンも大変素晴らしかったです。『キング・コング』の船長や『戦場のピアニスト』『U-571』などでも印象深かったですね。電話でヒットラーの声を聴いた途端に電撃に打たれる芝居は薄ら寒いほどでした。しかし、本物のドイツ人として英語をしゃべるってのはどんな気分なんでしょうね。

2時間の上映時間で大半が作戦の描写にあてられているだけに、凄く楽しめました。