男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

ウォレスとグルミット野菜畑で大ピンチ

やっと観に行きました。

(以下ネタバレ部分は反転)

そもそもどこもかしこも吹替え版しか上映していないのは問題です。せめて夜だけでも字幕版を上映して欲しいモンです。

まあ、それはともかく、ドリーム・ワークスと手を組んでいよいよ製作された長編ですが、テイストはまったく損なわれていない相変わらずの面白さでした。

今回もグルミットの受難ぶりは爆笑間違いナシで、ウォレスのすっとぼけブリもかなりの領域に達しています。

ストーリーは長編ということもあって二転三転しますし、人間のキャラクターもかなり増えているのですが、基本路線はそのままなのが安心です。

粘土とは思えない超絶アクションもこのシリーズの特色ですが、今回も地下に潜ったウサギ男を車で追って、地中のトンネルを突き進むという壮絶な展開が中盤で爆発。アクションにギャグをからめるお約束も見事に決まって、あれだけ大アクションをしていたのに、グルミットがちょっとハンドルを悔しそうに叩いただけでエアバックが噴出するギャグは大笑い。
他にもウォレスが実はウサギ男だったことが分かる驚愕の展開から一夜明けて、テーブルでじっと座り込むグルミットの表情たるや、とても粘土とは思えない虚無感をたたえていて、これまた大爆笑。
危機一髪』に引き続いての空中アクションにしても、途中でお金が無くなって遊具の飛行機が止まってしまう場面のウィットに富みすぎるお金のやり取りも最高で、あれは場内が大受けでした。

とりあえず始まっていきなり画面に出てくる若き日のウォレスだけでも大爆笑で、ドリームワークスには魂を売り渡していないのをヒシヒシと感じます。

ただ、短編作品に見られる、ニック・パーク独特の「なんだそりゃ!??」という類のユーモアは薄れているように感じました。(『ペンギンに気をつけろ』で、ウォレスに媚を売るペンギンが頭をなでてもらう時だけほんのわずか身体を傾けてなでやすくするあたりとか。『チーズ・ホリデー』の月の番人ロボットに関して全て)
大きく見ても一作目の『チーズ・ホリデー』と二作目の『ペンギンに気をつけろ』に関しては恐ろしいほどニック・パークのちょっと気が狂ってる感じのギャグが満載なのですが、三作目の『危機一髪』からこの長編にかけては、大人になったという感じがします。

まあ、それでもとにかく面白いことに変わりは無いです。

オリジナル・サウンドトラック「ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!」

オリジナル・サウンドトラック「ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!」

この音楽ナシではウォレスとグルミットは始まらない、あのテーマなどが収録された初のサントラが遂に発売。ハンス・ジマーがプロデューサーをしていたりして派手さは増していますが、基本はあのまんまの良い音楽です。