男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

エイリアン2 完全版 アルティメット・エディション [DVD]

本編をdts音声&音声解説字幕で鑑賞。

本編はタイトル部分のホワイトアウトが早く、火炎放射器とパルスライフルの順番が編集違いの通常(?)の完全版でした。あれを修正してあるバージョンは完全版LDだけなのかしら。

画質的には通常版よりよくはなっているけど、取り立てて高画質というわけでもないです。BShiで放送したHD版が観たいなあ。次世代ディスクでも早く発売されることを祈りたいですが。

dts音声は音の厚みがあって、爆発音などの迫力は充分です。

音声解説はまさに同窓会という雰囲気が強く、キャスト・スタッフも来られる人は皆来たという感じです。そんな中でキャメロンが一人ポツンポツンと技術的な解説をしているのが面白い。中でもアナモフィックス・レンズが嫌いだというくだりは聴き所で、さすが効果マン上がりだけあって、圧縮レンズによる遠近感の取りにくさや合成の際のめんどくささを例に挙げていました。「ニューヨーク1997」でアナモフィックスを使うことになって大変だったことを振り返っていました(まあ、カーペンターからアナモフィクスを取ったら何が残るんだってなもんですが)。キューブリックもアナモフィックスは一度も使わなかった監督なので、影響があるのかな。『エイリアン2』では前作がシネスコだったので、スーパー35の使用も考えたそうですが、結局ビスタサイズに落ち着いたようです。『アビス』移行はスーパー35によるシネスコサイズでの上映が定着して、本人も1:2.35のアスペクトは今では好きだと語っていました。コダック社が過渡期でフィルムの質が悪かった所為で非常に粒子が粗いことも言及していました(悪いとは言っていない)。この映画の画面の粗さは意図的なものではなかったのだとわかって喉のつかえが取れました。

キャストの方のコメントは終始和やかで笑い話ばかりで面白かったです。ビル・パクストンが実質的には役者として一番のギャラ取りになっただけあって、全編楽しそうに喋っていました。ハドソンが死ぬシーンになっても「死んでも喋るぞ」と息巻いて本当に最後まで喋ってました。ヘンリクセンがポール・レイザーから嫌われていたことや、キャストがダブっている『ニア・ダーク』のことがよく話題に上るのも面白かったです(まあ、皮肉にもその監督のキャサリン・ビグローがキャメロンの次の奥さんになる訳ですが)。

ゲイル・アン・ハードスタン・ウィンストンが終始大人の立場を担当していて大変いい話をしていました。特にスタン・ウィンストンは人望の厚さが感じれれ、コメントでも言われていましたが、彼の応援なくして、キャメロンはイギリス人スタッフによる攻撃に堪えられなかったかもしれないと感じられます。