す一個人が選んだ《発掘良品》・第一回
ツタヤの《発掘良品》が面白いので、「これも選んでくれよ」という作品をチョイスしました。もしかしたらいつか発掘されるかもしれません。また、映画通なら今更な作品も入っていますが、個人的な経験で「埋もれてる」と思う作品をピックアップしています。
レッド・アフガン [DVD]
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 2010-07-28
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- 特定の映画ファンの間では「傑作中の傑作」と話題に上る、「傑作中の傑作」。アフガニスタン侵攻中のソ連戦車部隊から、一台の戦車が道を外れてはぐれてしまう。そこへムジャハディーン（ゲリラ）一派が殺された部族の恨みを晴らすために追ってくるが……。この「が……」の後がとにかく素晴らしい。両者の視点で描かれるドラマが主人公の兵士の運命と共に見事に交錯し、なおかつそこから生まれてくる「深い燃え」が最高潮に達するクライマックスは必見。深いドラマ性と、ケヴィン・レイノルズ監督による極めつけのソリッドな演出が生み出すテンションの高さが見事に融合。
ファンダンゴ [DVD]
ワーナー・ホーム・ビデオ 2005-08-05
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- そのケヴィン・レイノルズ監督のデビュー作であり、なぜかあのスピルバーグのアンブリン第一回作品。自身で脚本も書いたレイノルズ監督の思いのたけが詰め込まれた青春映画の傑作。ケヴィン・コスナーも売り出し中で魅力爆発。クライマックスの暖かさと哀愁が実にいい。個人的に映画館で泣いた数少ない映画の一本。
プリンセス・ブライド・ストーリー [DVD]
ウィリアム・ゴールドマン 
キングレコード 2003-03-05
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- ロブ・ライナー監督のこの作品は『スパイナル・タップ』と共に、アメリカでの高評価と知名度に比べて日本では埋もれてますよね。妹の仇を討つことに命をかけているイニーゴ・モントイヤの「わが名はイニーゴ・モントイヤ……」から始まる名セリフは、ポルナレフが設定ともどもパクっていることでも有名。おじいちゃんが孫の見舞いに読んで聞かせるお話という設定なのに、孫があれこれと現実的な突込みをいれまくる展開が素敵。
チャイナ・シンドローム コレクターズ・エディション [DVD]
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 2010-09-22
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- 『地球爆破作戦
』という、こちらも最近DVD化されて発掘された傑作の脚本を書いているジェームズ・ブリッジス。彼が脚本と監督をつとめ、マイケル・ダグラスが親の七光りと『カッコーの巣の上で』での栄光におんぶしていた頃に制作と出演をしている傑作。あまりにも身近でありながら危機感のまったくない原子力発電所を舞台に展開するサスペンスドラマ。チェルノブイリ原発事故が現実のものとなった今、観ている方の緊張感は当時の比ではない。主題歌以外の劇伴は一切使われず、ひたすらザワザワとしたサスペンスが展開していくさまは圧巻。中でもコメディ俳優として名を馳せた（本人はそういうと激怒するそうですが）ジャック・レモンが面目躍如の名演技をみせてくれる（テレビ吹替版の中村正もいつもならコミカルな芝居なのに、ここではやはり緊張感満点の名芝居を披露）。クライマックスの「はやく！！ 早く喋ってくれえええ！！！」という切迫感はただ事じゃない。
ブロンコ・ビリー [DVD]
ワーナー・ホーム・ビデオ 2004-12-03
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- クリント・イーストウッドの傑作は多々あれど、「どれが一番好きか？」と訊かれたら迷わずこの作品。最近のガッチガチに研ぎ澄まされた鋭利な演出ではなく、まだ世間がマネーメイキング・スターとしてしか評価していなかった頃の、肩の力が完全に抜けた軽妙洒脱な演出が最高。シナリオも哀愁たっぷりですこぶる楽しい。ＴＶ放送版では肝心要のシーンが欠けていたりするので、ぜひともノーカット版で見直すことを強くおすすめします。
ミスター・ノーボディ スペシャル・エディション [DVD]
エスピーオー 2007-07-25
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- セルジオ・レオーネがマカロニウエスタンへのオマージュ（なんか使い方間違ってるけど）をめいいっぱい詰め込んだロマンあふれる傑作。全体的にコミカルな作りで、テレンス・ヒル扮する「名無し」と、ヘンリー・フォンダ扮する老ガンマン「ボレガード」との友情が泣かせる。そして、「どんな作品でも気合充分」のエンニオ・モリコーネがここでもぶちかましてくれます。
無茶苦茶かっこいい！！
マイ・ボディガード [VHS]
ビクターエンタテインメント 1988-04-01
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- まさに「埋もれて」しまっている青春映画の傑作。デンゼル・ワシントンの映画が同じタイトルの邦題になってしまったせいで紛らわしいが、こちらが本家本元。若き日のマット・ディロンやジェニファー・ビールスがエキストラで出ていることぐらいしかウリにされない映画ですが、実際には不良たちにビクビクして生活していた「イケてない」青春を送ってきた人にとっては必見の傑作。こちらも最近発掘された『ヤング・ゼネレーション』同様、水島裕の名吹き替えを収録してDVD化していただきたい。ちなみに、高橋ヒロシの『クローズ』に登場するリンダマンは、外見もキャラもこの映画のリッキー・リンダマンがモデルになっています。
