男たち、野獣の輝き

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Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

ICHI

綾瀬はるかはいい

WOWOWで放送されたのでやっとこさ観ました。

ピンポン』の曽利文彦監督作品なので期待していたのですが、大沢たかおが出ていると言う事で察せられるとおり残念な映画でした。

ただ、個人的に気に入った部分も多いので「もったいない」映画でもありました。

まず、主演の綾瀬はるかが異様に魅力的。台詞回しなどは現代語を使う脚本のせいもあって違和感があるのですが、殆どしゃべらない設定なだけに黙って盲目の芝居をしている分には引き込まれる。特に仕込み刀を杖に収める仕草を毎回毎回まったく同じように繰り返すあたりにはなかなか痺れました。盲目の人が居合い切りをしていたらそうするだろうなあという説得力がある。

曽利文彦は『ピンポン』でも”インパクトの瞬間をトばしてスピード感を生む”編集を華麗に使いこなしていましたが、今回の殺陣でもやはり同様の手法で居合いの瞬間をトばして実際に市が強そうに見せることにある程度成功しているように感じました。綾瀬はるかが実際には立ち回りでそれほど動いていないのを、巧みにカバーしていたのはお見事でした。

ただ、クライマックスはやっぱり市が”皆殺し”にして欲しかったなあと切に感じましたね。ここら辺はやっぱり『あずみ』(当然漫画の方ね!)が宿場町で展開した、「一切省略なしの皆殺し」の激燃え感を再現して欲しかったところです。

リサ・ジェラルドが音楽を担当しているのも知らなくて、「なんだか、デッドカンダンスみたいな曲だなあ」と思っていたらクレジットが出てビックリ。

綾瀬はるか演じる女版市が魅力的だっただけに、ホントもったいない映画だなあという感想です。

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