クライマーズ・ハイ (文春文庫)
- 作者: 横山秀夫
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2006/06/10
- メディア: 文庫
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行き帰りの飛行機の中で読むという、ある意味なかなか迫真の読書体験でした。まあ、映画でもそうですけど事故そのものの描写は殆ど無く、見出しを列挙するというクールな描写が実に効果的でした。
横山秀夫の本を読むのは初めてなのですが、凄く文章が簡潔で綺麗ですね。グイグイ引き込まれます。
現代部分と過去の部分が交錯する構成は同じなのですが、過去の部分(=事故当時)の描写が徹底して悠木を主体とした語り口で、当然のように佐山が現場に行く描写や現場そのものの描写も一切無いんですよね。舞台としてもほぼ編集部内に限定されていて、これは自分の好みにも合致してたまりませんでした。焼肉屋さん(映画では料亭)での部長V.S.悠木はこちらでも最高に盛り上がります。
原田眞人の映画としてのアプローチも大いにありなのですが、映画は映画で編集部内のパートとその他のパート(追加部分)では明らかにテンションが違うので、小説よりのアプローチでも面白かったかもしれません。NHK版はまだ未見なのですが、かなり期待が高まります。
とかいって、今日家に戻って来るやまた映画版観直しちゃいましたけどね。