男たち、野獣の輝き

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Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

ダークナイト 2回目

オリジナル・サウンドトラック ダーク・ナイト
ガラガラでした。

我慢しきれず2回目を観にいきました。公開最初の日曜日でしたが、場内はガラガラでした……。ワーナーの宣伝に対する無気力ぶりからも、『バットマン』には相当懲りている雰囲気がビシバシ伝わってくるのですが、やはりというか何と言うか日本では大変厳しい状況かもしれませんね。

しかも何が厳しいって、アメリカで特大のヒットをしていようがなんだろうが、”全然夏休みの息抜きに観る映画”では無いって事でしょうか。こんなのでも大ヒットしてしまうんですからアメリカのバットマン好きはちょっと異常です。

今回観なおすとやはり脚本の出来の良さがよく分かります。すべてのピースがピシっと終盤にハマっていく感じはたまりません。それでいて押し付けがましい演出はほとんど無い高級さ。ここらあたりはクリストファー・ノーランが前作で信用を得ているから出来た仕事なんでしょうね。


<以下ネタバレ>


今回観ていて確信したのですが、クリストファー・ノーランは極めてストイックにアクション・シークエンスの興奮を抑えていますよね。それでいて、バット・ポッドが登場する時には今まで抑えていた音楽がドコドコドコ! と流れ出して激燃えなんですよね(しかも、普通そこで音楽かかりまくりに思わせて再びSEだけになるという凄まじさ)。ここらあたりも夏休みのブロック・バスター映画としての意識ははなから無い事が分かりますね。一番近い感覚は、押井守監督の『機動警察パトレイバー2』を観たときのものでしょうか。2作目だから意識的に好きなようにやっている感じが凄く似ています。そういえば『バットマン・リターンズ』だってティム・バートンが2作目だから好き放題やって傑作になってましたね。

そう考えるとますますアメリカの化け物ヒットが不可思議でならないんですけどね。



ラスト、バットマン”決意”を固めて音楽が一気に悲壮感を帯び、モンタージュしながらゲイリー・オールドマンの語りが頂点を迎えたところでドォン! とタイトルが出る瞬間には今回も涙が出てきました。ハンス・ジマージェームズ・ニュートン・ハワードは良い仕事しましたねえ。