男たち、野獣の輝き

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Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

アフタースクール

本物だった。

予習をしてから随分経ってしまいましたが、やっと観にいく事が出来ました。レディース・デイだったので女性ばっかりで男はボクだけ。もう一日一回の上映でしたが、それなりに入っていましたし、まだ上映してると言うことはヒットしているということでいいんじゃないでしょうか。

内田けんじ監督(脚本)は今作で『本物』だと安心して嬉しかったです。今回も中盤から驚きの展開になっていくのですが、ちゃんと内田節といってもいい「温かい」テイストに嬉しくなります。
解説本で内田監督が(自分はひねくれものだと断った上で)言っていましたが、「警察や教師の不祥事が発覚するたびに駄目駄目だといわれるけど、そういう組織の中にも悪い人ばっかりじゃない」という考えに共感しました。(どこの職場にも「イヤな奴」がいて、国が派遣しているんじゃないかと思うっていうくだりも爆笑しながら激しく共感します)
人間社会って組織とか枠組みで良し悪しなんてないとボクも思いますし、大泉さんの決め台詞にも共感したのですが、個人個人でしかないんですよね。結局。

運命じゃない人』はプレゼンとしてもトリッキーな構成が目玉になっていましたが、今回はある意味スタンダードな構成を採用していることで非常に安定した娯楽作品として成立していますね。それでいてちゃんとトリッキーな部分も要所要所で発揮されるのですから目がはなせません。結局監督も書いていましたが、やっぱり脚本がしっかり練りこまれている映画は安心して楽しめますね。

また、感情面での伏線がキチンと張られてキチと回収されている点も素晴らしいと思いました。しょっぱなの堺雅人*1の笑顔の意味が「そういえば!」となるあたりは唸りました。

主役をはった大泉さんが強烈によくて(まさに儲け役)、「やっぱり役者なんだなあ」と感心してしまいました。教職免許と親が教師ってのは伊達じゃないという感じです。でも『水曜どうでしょう』を観ると相変わらずの大泉さんなのもいいよなあ。

ホントによく出来た映画で、こういう映画が出てくるとホントに安心します。

*1:どうでもいいんだけど、この人小日向さんにそっくりじゃないですか? 真意がまったくわからない笑顔とか。是非親子の役をやってほしいぐらいです。トミー・リー・ジョーンズジョシュ・ハートネットの関係みたいだ。