トレインスポッティング
つなぎの一発
公開当時やたらと評価が高く、広告展開も非常に上手かった印象があるものの、ミニシアター嫌いが災いしてスルー。そのままほとんどネタみたいに「トレインスポッティング現象?」のような使い方をしていたこの映画ですが、そもそもダニー・ボイルの前作である『シャロウ・グレイブ [DVD]』がすこぶるボクと相性が悪かったのが、ここまで未見だった原因の一つでした。当然そんなことではいけないわけで。
今回HDで放送されたのでこれはいい機会だと思って観てみました。
エネルギッシュでテンポの速い演出は当時広告でも多用されていた『ニュージェネレーション』風の面白さが楽しめますが、コメディとして普通に面白いのが結構驚きでした。かえってそういう新しぶった感覚が邪魔に感じるほどです。
まるで深刻にならない登場人物たちの自堕落な生活をスケッチしているのかと思わせておいて、唐突に現実の描写が挿入されて我に返る感覚も、ドラッグでのトリップを疑似体験させるイメージが効果的だと思います。
何だか中学生の読書感想文みたいな文章になっていますが、根本的にドラッグだのああいう中毒者にまったく感情移入できないどころか忌み嫌っている人間なので、どうしても楽しめないのが残念なところです。