トップをねらえ!劇場版
高校生のときにOAVを一本ずつ観ていた頃からもう19年も経っているんですねえ、本編の「あれから15年も経って」と言う台詞よりも長い時間が経っているんだから、宇宙に行かなくても時間はあっという間に経ってしまうもんです。
当初は予告や『トップをねらえ!』と言うバカらしいタイトルからして、まるで興味が無かったのですが(実際一本目あたりはそういうパロディ部分が多くてキツい)、巻末のSF講座が衝撃的だったせいもあって「こりゃもしかしたら……」と思って二本目を観た口です。
二本目ではいよいよロボットSFアニメの総決算のようなパロディとシリアスの境界を行ったりきたりしていたのですが、一応お話も終わってそれなりの満足を味わうことが出来ました。
んが!
唐突に三本目の発売が発表されて、「そういえばアレって何も解決してないな」と気づきました。
で、
5話目の戦艦から離脱するガンバスターのショットが作画のタイミングや構図などが完璧に『イデオン』のショットを完コピしているのに狂喜したりして、いよいよ感動の最終回。
白黒のワイド画面。今回それまでをスタンダードでキチンと放送して、ここでグワっとワイドにキチンと広がったのはNHKさすがだと感じました。(多分BS11の本編放送ではレターボックスで放送されるんだろうなあ)劇場では観てないのですが、劇場での感覚もあれに近いものが得られるんじゃないでしょうか。
クライマックスの止め画の連打に流れる感動的な音楽をはじめ、エヴァンゲリオンに通じる演出力の冴えを存分に感じさせてくれます。加えて”木星を核にしたブラックホール爆弾”や銀河の中心を消滅させる異様なスケールのでかさ、そして1万2千年と言う時間の流れがうみだした感動的なラストなど、何度も何度も観直していますね。
NHKのBShiでの放送ですが、劇場版がオリジナルのフィルムからHDトランスファーされているのかマスターが定かではないのですが、ハイビジョンならではの精密さと言う感じはあまりしません。ただ、最終回では途端にクオリティが凄く高くなっていたので充分な満足さです。