男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

グラインドハウスinデス・プルーフ

Death Proof
ホントは公開の日に行こうと思ったんですが、すっかりヱヴァンゲリヲンに夢中になってしまっていきそびれていました。

公開して二週目の日曜日ですが、場内はボクら以外には4〜5人ほどでしょうか。

まあ、日本でも大コケという感じなんでしょうか。

U.S.Aバージョンと違って、フィルムの飛びが少なく、リールも無くなっていないので話の細部が分かりました。

プラネット・テラー』やフェイク予告編を交えず単品で観ると、ますますタランティーノの単品映画として楽しめるから不思議です。逆に言うとグラインドハウスとしての企画なのに、あまりにもタランティーノ・スタイルが捨てきれていないということなんでしょうかね。

と言っても、タランティーノの映画として観た場合、思いっきりその楽しさに満ち満ちていて最高です。

カート・ラッセルの大ファンとしては、彼のユーモアのセンスを最大限活かしているキャラ設定は申し分ないです。

中でも最高なのは、あんだけワイルドに襲ってきていたスタントマン・マイクが、銃で撃たれた途端に悲鳴を上げて逃げるは、痛さに声を荒げて懸命に酒を取り出して飲み干す場面。耐死仕様の鉄のフレームに酒ビンが”カン”。しかも二回も”カン”。大爆笑。

見所であるカーチェイスとスタント・ウーマンであるゾーイが見せる驚愕のカースタントも最高で、今時あのカースタントは(意味のなさも含めて)燃えまくりでした。命綱であるベルトを片方放した挙句に、両手まで放したうえに回転して前伏せになる展開は呆然。危なすぎるぜ。
キル・ビル』では立ち回りの演出に冴えを見せてくれたタランティーノですが、今回もカーアクションでの演出でもなかなか見せてくれました。いったん道路を外れたスタントマン・マイクの車が土煙の中から再び飛び出してくるショットは非常に燃えました。
なのに、牛がいっぱいいる牧歌的なシチュエーションが登場したり、引きの絵でガコンガコンと油田ポンプが動いているあたりのセンスはやっぱり面白いです。

それにしてもタランティーノの映画はいつも先が読めないですけど、今回もスラッシャー映画と言っておいて第二部ではカーキチ&スタントマン対決って予想不可。もちろん笑激の”THE END”も含めて。