男たち、野獣の輝き

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Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

ブラッド・ダイヤモンド [Blu-ray]

ブラッド・ダイヤモンド [Blu-ray]
劇場で観なかった映画だと、普通はレンタルでDVDを借りるなりして、気に入ったらメディアを購入と言うのが通常のパターンだったのですが、HDメディアになってからいきなり購入することが多くなりました。
理由は、そもそもレンタルが始まっていないと言うことと、HDメディアである程度のクオリティが約束されているので、値段につりあう意識が生まれてきたから(まだまだ高いけど)。3000円〜4000円の範囲なら映画館に夫婦で行く値段と同じくらいだからです。

と言うわけで今日は発売日には届いていたこの作品を鑑賞。

ワーナー初のLPCM音声収録と言うことなので、ヘッドフォンでの2ch鑑賞。早くアンプを新調してLPCM5.1chで鑑賞したいものですが、2chでも音の迫力は素晴らしかったです。ジャングルの湿気や町の熱気まで伝わってくるようです。

エドワード・ズィニック監督は『ラスト・サムライ』でかなりボクの中で株が下がっていたのですが、今回は社会的に硬派なテーマと言うことで作風に合っていたのではないでしょうか。内戦状態の”命の価値が非常に低い”世界観が、かなりの緊張感で描かれていました。ギリギリまで直接描写を避けて、女子供が情け容赦なく撃ち殺されるシークエンスは、かなりのテクニックを見せてくれます。
主人公の黒人が採掘場でマクガフィンであるピンク・ダイヤモンドを見つけて隠そうとするシークエンスのねちっこさはなかなかの見事さ。
ディカプリオ演じる元傭兵の密売人はエンターテイメントとしての狂言回しですが、彼の銃器の洗練された扱いと、相変わらず目つきの変化で状況の空気を観客に伝える芝居のおかげでテーマに上手く溶け込んでいました。
ジェニファー・コネリー演じるジャーナリストはあくまでヒロインとしての役割からは抜け切れておらず、ちょっと余計かなあと思いました。
ヘリコプターで通った場所にたどり着くのに何日もかかったりするあたりは、アフリカの土地のでかさを感じさせて、同地で撮影された効果は絶大でした。何気なくロング・ショットで象がいたりするあたりは雰囲気抜群です。
そういった雄大で美しい自然の中で人間が血なまぐさい争いを続ける展開は、ドラマを超えた痛烈な意識を観ている側に感じさせるパワーに満ちていました。

エンコードVC-1を採用していますが、非常に余裕を感じさせる美しいテイストの画作りでした。