男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

フォーガットン [DVD]

遂に観ました!!
これでボクも”フォーガットン現象”を語れる立場に。

<以下何もかもネタバレ>

とにかく個人的に無茶苦茶面白くて、終始食い入るように観ていました。
よく書かれているような「腰砕け」という風な感想は、まったくこの映画(これに類する映画→あんまり多くないけど)に対して見方というか、チャンネルの合わせ方がなっていないと思います。映画なんてそんなに無理やり楽しまなくてもいいという意見もあるでしょうが、折角人生の時間を使うなら少しでも楽しむ努力をすべきだと思うし、チャンネルが合えばこれほど面白い映画も無いんじゃないでしょうか。

スタイルとしては『トワイライト・ゾーン』等の流れを汲む不可解な世界に紛れ込んだ正常な主人公(=観客)を巡る、合点のいかない謎に身をゆだねるタイプです。30分ドラマとしてはそれほど違和感のないスタイルですが、90分という現在では短い時間ではあっても劇場映画としてあまり用いられないスタイルですね。ただ、後述する衝撃のイフェクトがまさにこの映画のキモになっているので、それを成立させるには予算を使える劇場映画以外にないとも思えます。

この映画のキモは一見サイコパラドックスなサスペンス劇のムードの中で突然炸裂する”衝撃的”な演出なんですが、この衝撃が半端じゃない。あらゆる意味でドッキリ系の(個人的には安っぽい)驚かし系に過ぎないんですが、そのビジュアルの衝撃さと、音響効果(バひューーーーーン!!)、そしてイフェクトの見事さが相まって本当に心臓が飛び出すほどビックリするのです。しかもイチイチ!!
加えてその衝撃的なショック・イフェクトとは別に、車内で喋っていると窓の外から車が横殴りにぶつかってくる前半のショック・シーンもまた強烈で、『ファイナル・デストネーション』のバス、『ダニー・ザ・ドッグ』のアレ、に並ぶほどの稀に見る衝撃度。そんなに観客に衝撃を与える必要があるのかどうかの疑問度もすこぶる付きのMAXぶり。あの手のショック演出は、目が肥えてくればくるほど薄らぐものなので、それにも関わらずここまでショックを与えられたら諸手を挙げて降参してしまいます。しかもそんな必要ないだろうが!

W ステップファーザー [DVD]』や『危険な遊び [DVD]』のジョセフ・ルーベン監督だけに、その無意味な過剰感は特筆モノですが、全体的な雰囲気作りがそれを際立たせるために作用しているあたりはグっと成熟さを感じさせますね。

”衝撃”を抜きにしても、クエスト社の外観の写真の暗闇にうっすらと映りこんでいる人物のシーンなどをはじめとして、この手の<拉致>モノの映画に求められる薄ら寒い恐さが漂っていて好みです。


でも、まあ、やっぱりこの映画はバひューーーーーン!! ですよ。うん。

追記