男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

リンダリンダリンダ (竹書房文庫)

リンダリンダリンダ (竹書房文庫)

リンダリンダリンダ (竹書房文庫)

同映画の脚本を山下敦弘と共同で執筆している向井康介さんが書き下ろしたノベライズです。
好きな映画のノベライズを読むのは結構好きで、大体進行の関係でシナリオの状態からノベライズされるのが殆どですから、映画では変わってしまった部分が楽しめるからです。また、脚本という設計図から、それぞれ生み出された作品ということになるのですが、脚本家の人が直接執筆すると監督とは違う視点から作品が語られているのも楽しみの一つですね。

この作品もノベライズのお手本のように、映画には当然描かれていない内面描写やシーンの前後の削除シークエンス、そして”説明”等が付加されていて、かなり”物語”として補完されていました。映画ではクレバーに抑えられていた(そして、それだから効果のある)学園祭や高校生活の日々に対する情緒が結構加味されているのも特徴かもしれません。
映画では完全にギャグとして挿入されている、意味の無い狂言回しである映研の二人組み(ノベライズでは視聴覚研究部)が、プロローグとエピローグの語り部として結構感動的に機能していてビックリしました。あんな勧められるままにポップコーンや焼きそばを食べて実況している奴らが!
そのエピローグではこの小説の一番の目玉とも言える、四人のその後がサラっと少しだけ書かれているのですが、そのサラっとした感じは充分余韻として機能していてボクは好感が持てました。映画はあそこで終わるのがベストですが。

実はもう映画本編の方を20回ぐらい観ているのですが、何度観ても良い気分になれるんですよねえ。映画ってホントこういうモノがポワっと生まれるから凄いと思います。


●学園映画祭inCINEPLEX

ここまでくるとフィルムで観ないといけないよなあと思っているのですが、現在観られるチャンスはこの水戸CINEPLEXでの上映か、来週横浜のランドマークタワーでの上映ぐらいでしょうか。ランドマークタワーは劇場としてどうかが不安なので、出来れば腐ってもシネコンであるCINEPLEX水戸まで観に行きたいんですけど……水戸ってなあ。昔大洗海水浴場に行った覚えがあるぐらいですね。