男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

ジュラシック・パーク3

ジュラシック・パーク 3 [DVD]

フジテレビ地上デジタル

やっぱり地上デジタルが観られるようになったのは非常に嬉しいです。WOWOWでは放送されないユニバーサル系のHD放送があるからです。

ジュラシック・パーク3』はオリジナルの上映時間が何と約1時間半という、近年の大作としては恐ろしいほどタイトな仕上がりなので、通常枠での放送でもほぼノーカットでの放送でした。

テレビでの仕事が殆どだったシェリー・ジョンソンの撮影が見事で、CGIとの絡みや単純な合成では安っぽさが目立ちますが、ライブ・ショットでの陰やスモークの使い方など中々好みです。シリーズは1作目がディーン・カンディ、2作目がヤヌス・カミンスキーですが、そのどちらとも違うタッチで、ジョンストンとは続く『オーシャン・オブ・ファイヤー [DVD]』でも組んでいますね。ただ、ジョー・ジョンストンは名作『遠い空の向こうに [DVD]』あたりからこういうタッチを大事にしているようなので、監督の好みなのかもしれません。

音楽のドン・デイビスは『マトリックス』で注目されての抜擢なのですが、殆どジョン・ウィリアムズのテーマのアレンジを使っているのでコレといった印象には残りません。それでもプテラノドンが登場するくだりでの低音を刻むあたりの緊張感のかもし出し方は凄く印象深いです。

映画自体は今観直しても笑ってしまうぐらいの小品感が肝で、これが納得できない人が殆どだったと思われるのですが、ボクはたまりませんでした。非常に正攻法な子供向け作品としてよく出来ています。


殆ど余計な説明のない導入部から、一気に島にいくや終始恐竜が襲ってくる展開が最高です。それに大富豪というキャラが明らかに登場して1秒でウソだと観客にばれるウィリアム・H・メイシーの見事すぎるキャスティングも凄いです。しかもストーリーが進むにつれて彼が男としての株を上げていくという、観客の技量が試される驚愕の成長譚でもあったりするあたりが無茶苦茶で最高です。

地上デジタルビットレートがBSに較べると低いはずなのですが、この放送も非常に高画質に感じられました。しっとりとしたジャングルの描写や、恐竜達の皮膚感などが実に高細密で見応えがありました。先のプテラノドンの檻のくだりでは霧の感じがDVDとは次元の違う描写力です。