男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

時をかける少女

時をかける少女 [DVD]

尾道三部作の二作目とされていますが、今やすっかり大人の女性に成長した原田知世の、初々しいとしか言いようがない華々しいデビュー作。

大林宣彦監督の尾道三部作は「転校生 [DVD]」と「さびしんぼう [DVD]」があまりにも好きなせいで、この映画はそれほど見直しているわけでもなく、エアポケットのように抜け落ちていました。

しかし、最近何度か観る機会があるのですが、これが観れば観るほどこの映画独特の良さに惹かれてしまうんですね。当時この映画にハマった人の気持ちが今更ひじょうによく分かるという感じです。

この切なさは凄いよなあと思います。

大林監督のへんてこりんな合成を使った映像や、棒読みを意図的に使ったうそ臭い世界観が最初観た頃は受け付けなかったのですが、これがファンタジーとしてかなり有効に機能しているんだなあと最近は感じるのです。

まあ、そんなことはエンド・クレジットで歌い始める原田知世の可愛さで何もかもどうでも良くなるんですが。今までのシーンの中で歌い続ける原田知世の可愛さ異常。NGシーンまで交えて、大林宣彦監督の過剰すぎる愛情が画面を通して観客にたたきつけられる気分です。

<ハイビジョンの見所>

初めて民放BSで観たハイビジョンの映画でしたが、意外にしっかりハイビジョンしているんだなあと安心しました。

映画自体は暖色を活かした独特の作った画作りが、適切に再現されつつ、尾道の古い町並みのディティールがしっかりと確認できます。また、フィルムの質感が随所に見られ、ブラッシュアップを施されていない感じもこの映画には適していると感じました。

花が重要なモチーフになるのですが、それほど花が綺麗だなあという印象は受けないのですが、岩肌に咲く紅い花は見事発色していてました。