男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

激突 ! スペシャル・エディション [DVD]

スピルバーグ出世作であり、最高傑作の一つ。

特典として音声解説嫌いのスピルバーグ自らが語る当時の裏話や苦労話が収録されていてかなり資料性が高いです。キチンと「運転手の姿が映らないのは原作からある描写で、マチスンの功績」など自分だけの力ではないことに言及している辺りは好感が持てます。時間がなくて5人の編集マンが同時進行していたが、クライマックスの編集をした人が凄いテンションの編集をしていてぶったまげた事なども。撮影で使われたロケ地の俯瞰図に書き込まれた撮影手引きが素晴らしくて、付録で欲しいぐらいです。10日で撮影すると言う早撮りに対するチャレンジ精神が伝わってくる。

オールロケで撮影することに執着(合成処理はうそがばれる)あたりは「ジョーズ」でも全く同じで、それが完璧に効果を上げている事で証明されているあたりはさすがですね。

そして、このDVDの最も素晴らしいのは原作者であり脚色もしているリチャード・マチスンのインタビューを収録していることです。
かなりおじいさんになっていますが、結構元気そうでした。中でもビックリしたのは自分のソレまでの作品を振り返って

「一人の人間が困難な敵に立ち向かう話ばかり」

と言う点と、「激突!」がそれの極めつけだと思ったのでそれいこうそのテーマの作品を書くのを止めた事です。

確かに「激突!」以前と以降では全く作品の質が変わっているのですが、そういう理由だったとは。

しかしこの「一人の人間が困難な敵に立ち向かう話」と言うプロットにはしびれます。個人的に大好きな題材なだけに、リチャード・マチスンが好きな理由が分かった気がします。