男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

ナイト・オブ・ザ・リビングデッド 死霊創世紀 [DVD]

トム・サヴィーニがもはや古典といっていいロメロのナイト・オブ・ザ・リビング・デッド デジタル修復版 [DVD]のリメイク版を監督した作品。
今回5年も前にアメリカで発売されたDVDが、晴れて日本でも発売されました。トムの音声解説を字幕にして大塚明夫の吹き替え版で鑑賞しました。*1

死霊のえじき」の音声解説では監督やキャストと一緒だったのでそれほど口数も多くなかったトムですが、今回は一人なのでゆっくりとあれこれ解説していて楽しかったです。残酷描写がカットされたけど、演出的には問題ないという意見もありましたが、特典で収録されている頭爆発などの完成度を観るとやっぱり倫理委員会とかはバカだなあと思います。トムも「ボクとロメロがやるんだから血祭りに決まってるのに」と本音を漏らしていたりして笑えました。
ただ、ショック演出に際しての「その前の緊張感のあおりが大事」と言った肝心な事にも言及しているので、監督としての立場でいうとやっぱり「問題ない」んでしょうね。

ヒロインを演じたパトリシア・トールマンの現在の姿が見られたのですが、ぜえんぜん変わっていないので嬉しかったです。もっとも本編のショート姿が似合っていたので長髪は違和感が。本業はスタントなので女優としては仕事があまり残っていませんが、かなり芝居の巧い人だと思うんですけどね。

トムも絶賛していたベン役のトニー・トッド(キャンディ・マン)も台詞だけで外の世界の状況を説明する重要な役回りなのですが、説明しながら涙が流れるという芝居はいいですねえ。監督もそれをオーディションでみせられて気に入ったようです。エリック・ラサールやローレンス・フィッシュバーンが候補だったという裏話も。

改めてみても撮影は一級品ですし(ちょっと夜にしては明るいのが気になりますが)、オリジナルと違って現代的なスピーディーな展開も大好きです。

*1:吹き替えは「ゾンビ」という名称を連発して実によろしくない。声優陣の芝居が素晴らしいだけに残念です。せっかく本編では「ゾンビ」という名称を一切使わないでいるのに。