男たち、野獣の輝き

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Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

スクール・オブ・ロック★★★1/2

ジャック・ブラックの魅力が思う存分堪能できる傑作。

とにかく、ジャック・ブラックが画面に登場するだけで面白いのだが、この映画はそれだけにとどまらず、最初は独りよがりだった主人公が子供たちと触れ合うことによって精神的な成長を果たすところがすごくいいです。もちろん子供たちも相互干渉で自立心を養われ(反抗心?)るところも、「がんばれ!ベアーズ」などの伝統的ジュブナイル物として楽しめる。

ただ、個人的には後者の部分=子供たちの成長に関しては映画の比重がジャック・ブラックに偏っているために、割とないがしろになっているところは残念でした。「太っているのを気にして歌えない女子」ぐらいしか障害を乗り越えるプロットがないため、物足りない。願わくばメインのバンドメンバーには全員それなりのプロットがほしかったところです。

もっとも、それを補って余りある面白さがジャック・ブラックには満ちていて、そこは難しいところ。たとえば、「先生の歌を聞かせて!」と詰め寄られるシークエンスでは、観客の誰もが「外す」ことを予想していているのに、1カット処理でステージ・イフェクトから楽器の口まねなどを含めた文字通りのワンマンショーで盛り上げまくるのは圧巻。あそこはすごい。(しかも、歌詞がつい最近受けた屈辱そのままという刹那さ!)

最終的なステージでは我を通さずにメインギター・ザックの作による歌を選択するわけですが、個人的には主人公の作った歌のほうが共鳴できただけにちょっとだけ盛り上がりに欠けたのは残念。

ただ、何度もいうようにジャック・ブラックを楽しむことがこの映画の眼目であり、それは100%満たされるのだから大満足は必至だ!