死霊のはらわた 20thアニバーサリー版
DVDで鑑賞。
ひとまず、サム・ライミとプロデューサーの音声解説と、ブルース・キャンベルの音声解説と、初めての日本語吹き替え版で鑑賞。
色々と撮影裏話が楽しめる。予算が足りなくなったりスケジュールが延びてどんどんスタッフもキャストも居なくなっていくという話はリアルで面白い。
ただ、どちらかというとブルース・キャンベルの解説がのびのびと当時のことを客観的に面白く語ってくれてました。
大体4年近い年数をかけて作られたということで、しょっちゅう「これは半年後に撮影した」とかが出てきて、完成品を先に見ている人間にとっては編集のマジックが堪能できる。
一番印象深い、あの死霊の「目」が特殊コンタクトなので一回に15分しか付けられないという話も興味深い。それでも結構登場するのはやはり確信犯的だ。トム・サリバンのメイクとあいまってそれが一番重要な要素だとしっていたのが素晴らしい。低予算の映画って一点豪華主義にするしかないんでしょうね。
この映画で一番好きなのは地下室に閉じ込められたアッシュの姉(妹だと思っていたけど、吹き替えだとおねえちゃんらしい)の死霊。
地下室への扉が鎖で留められているので、隙間ができる。その隙間加減が絶妙で、そこから顔をのぞかせる有名なショットや、手で邪魔したり、正気の声を出してだましたり。あの地下室の設定だけで、豊かに展開の拡がりが産まれている。また、その隙間から死霊の目線で狙ったショットが大好きなのだが、ブルース・キャンベルも好きだと云っていた。あれは、自分が死霊のそばに強制的に居させられるようでやたらと怖い。
サム・ライミは音の使い方が素晴らしく巧くて、そこら辺りの話も音声解説で語られていて興味深かった。
とにかくパワーのある映画だ。