喜国雅彦『本棚探偵の冒険』を読みました
寝床の枕元にふと置いてあったので読み始めたらもう止まらない。家の奥さんが前々から面白いとは言っていたので知っていたのですが、実際読むと想像以上に面白くて驚きました。古本蒐集にハマった喜国雅彦のエッセイなんですが、人の家の本棚を並べに行ったり、全然開いているのを見たことがない幻の古本屋に遭遇したり、面白いエピソードがてんこ盛り。何にしても「何かにドップリはまっている人」ってのは面白いもんです。でも、それを面白おかしく書けるっていうのはやはりセンスですよね。
中でも鉄腕ダッシュに倣って、ひとりで早川のポケミスを探しまわるエピソードは爆笑&燃えでした。様々な苦難を乗り越えて走りまわる喜国を応援せずにはいられない。そして、僕が以前住んでいてさんざん言っていた巨大古本屋さん「ほんだらけ」にも夜中に車で乗り付けるあたりは声が出ましたよ。
先日久しぶりに行ったんですが、やっぱり巨大で楽しい場所です。ただ、消防法に触れるとか何とかで二階の渡り廊下が倉庫になっていたのが残念です。まあ、通い始めた頃は倉庫だったので、元に戻ったとも言えるんですけどね。
続編の『回想』も、文庫本ともども品切れ状態。単行本は凝った装幀なので重版はまずなさそう。なので逆にそちらで揃えたいんだけど古本屋さんでも見かけないんですよねえ……
今年出た新刊も品切れる前に購入しておいたほうがいいよなあ。