『ちょこらん』
http://www.ikki-para.com/comix/chokoran.html
哀愁漂い過ぎる小学一年生漫画
IKKIコミックにはあまり馴染みがないのですが、ちょっと良い評判の漫画が少なからずありますよね。そんな中、小学一年生の”たかはしたかし”くんを主人公にしたこちらの『ちょこらん』がやたらと面白かったです。
『ちびまる子ちゃん』が小学生の機微を赤裸々に描きつつ、大人びたシニカルな視点を交えて成功していたように(さくらももこのギャグセンスも大きいのですが)、こちらの漫画ではすっぱりと「小学生らしさ」を切り捨て、周りの子供たちや家族に対して哀愁すら感じさせるツッコミを続出させる。しかも、主人公のたかはしたかしくん以外は総ボケ状態にも関わらず、こいつ自身も相当なボケを繰り出すから始末に悪い。言葉遣いは大人と同様に置換してあるんですが、思考ルーチン自体は基本小学生という曖昧さが面白い。
個性的なキャラが続出するんですが、一応のヒロインのポジションに位置するあやちゃんが「極悪」なのが最高。たかしくん曰く「修羅」。たかしくんを下僕のように扱い、三白眼の鋭い目つきでねじ伏せる迫力。それでいて見た目は可愛く、たかしくんとも何だかんだで「相変わらずなかよしだなあ」(周囲の言)なのもいい。
一つのエピソードを執拗に掘り下げて突っ込んでいくスタイルはかなり好みなので、続きが大変楽しみです。