男たち、野獣の輝き

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Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

『青い山脈』西河克己監督版(吉永小百合版)


青春学園映画の原点

ボクは小生意気にも小学生の時にNHK教育テレビで放送された今井正版(最初の映画化)が大好きで、二部構成の3時間を飽きもせずに何度も観ていました。その頃って、テレビで再放送していた『おれは男だ!』にもハマったりして、小学生のくせに早くもノスタルジーにうつつをぬかしているような人間でしたので、今井正版の『青い山脈』の主題歌がこの作品でも流れてくるだけで懐かしかったです。

吉永小百合版は初めて観たのですが、リアルタイムな人たちにとってはこちらの方が代表的な『青い山脈』のようです。カラーですし、吉永小百合が出てるんですもんね。キチンと18歳の吉永小百合が高校三年生の新子を演じているのも健康的でいい。


ただ、ボクも薄汚い大人になってしまったのか、当時から原節子が演じていた島崎先生が好きだったせいなのか、今回の島崎先生である芦川いづみさんにゾッコンですよ。すごい清楚で理知的で綺麗なんですよ。
女生徒たちに全く負けず怯まず稚拙な言い分を論破する姿は爽快きわまります。島崎先生はモノの考え方が先進的で、周りの先生たちの事なかれ主義な考え方にまったく屈しないのも良い。

90分という短い時間にキチンとまとめているし、何よりも全編隙あらばギャグが入ってくるエンタテインメント精神が気持ちいい。

カラー撮影や舞台の雰囲気なども相まって、牧歌的で暖かい気分になれる傑作だと思いました。ハイビジョン放送はなかなか秀逸で、ディティールも細かくフィルム感も十分感じられました。

この作品も原作を未読なので読んでみよう。