男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

アルプスの少女ハイジの世界

これは素晴らしい本だ

発売されたときから気になっていたんですが、噂に違わず素晴らしい本でした。

外見の薄さとは裏腹に、内容は恐ろしいほどに厚い。

ストーリーの説明にあわせて添えられた設定画などの貴重な資料、細かくてマニアックなトリビア、そして貴重な当時のスタッフへのインタビュー、高畑勲監督の講演抜粋などなど。


以前こちらに書いた、”オープニングでハイジとペーターが踊るカットは、宮崎駿高畑勲が踊ったのを8ミリで撮ってトレスした”というトリビアは、”宮崎駿と小田部洋一”でした。

そして、子供の頃「もみの木なのに松ぼっくりがなんで落ちてくるんだろう?」と思っていたのですが、あれは樅の木と言われているが、厳密には樅ではないと言うこと。樅の木と呼ばれることが多いが別の種類の木なんだそうです。


そういえば、『イングロリアス・バスターズ』を観ていて思い出したのですが(以下イングロのネタバレがあるので、観てない人は気をつけてください)、ドイツ人が数を示すときに「親指から1である」ってネタです。

おんじがハイジに「どうしておじいさんは一人で暮らしているの?」とKYな質問をされたときに、「一人じゃない。ハイジと一緒にくらしておる」と答えるシーン。まず親指を立ててから人差し指を立てるんですよ。子供の頃に「なんで親指から?」と思っていたんですよ。で、今回調べたみてら、やっぱりドイツの人はグーから親指を立てていって数を数えるんだそうですよ。日本人がパーから一本ずつ折っていく数え方は不思議に思えるそうです。

これはこれでびっくりなのですが、こんな1シーンでも疎かにせず考証されているハイジがやっぱり恐ろしいと思いましたよ。すごいなやっぱり。


すごいと言えば、高畑勲の講演で、

「1話目からストックが無く、全部その週に作っていた」

と、サラっと言っていたのも衝撃でしたけどね。それであのクオリティかよ!!


とにかくアニメの『アルプスの少女ハイジ』ファンは必読です。