男たち、野獣の輝き

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Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

『ゾディアック』を奥さんと観ました


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久々に劇場公開版を鑑賞

と言っても、あんまり違いは分かりませんが。


奥さんがロバート・ダウニー・Jrの『シャーロック・ホームズ』を観たいという欲求を埋めるために、『ゾディアック』を観ました。他にも彼の映画はあるだろうけど、「前からちょっと観たかったから」というのも理由の一つ。

手元にあるブルーレイは日本語字幕のないアメリカ版なので、スターチャンネルで録画した劇場公開版を鑑賞。こちらも意外に画質のクオリティは高い。もともとが極上のマスターだからでしょう。もっとも、先のアメリカ版は桁外れのクオリティなんですけどね。


この映画はフィンチャーが監督していることと、実際の事件を扱っていることから、『セブン』みたいなテイストを望まれる傾向にあるようです。しかし、本編はああいった猟奇的なスタイルは全くなく、事実のみから構成したルポルタージュのような形式をとっている。
なので、『セブン』のような刺激的な場面やアクション・シークエンスは殆ど無く、「ゾディアック事件に取り憑かれていく人々」を描くことが主題となっています。
もっとも、前半部分で展開される事件の模様などは独特の緊張感がみなぎっており、それだけでもただ事じゃない映画であることは確かです。

しかも、原作と較べるとわかるのですが、キチンと映画としての山場をしっかりと用意して、長尺の映画をまったくだれることなく突き進むあたりはフィンチャーの力量を感じさせてくれる。

奥さんの感想も予想以上に良くて、「面白かった」ようです。基本的にサスペンスが苦手なのですが、下手に煽るようなシーンも少なく、「ジェイク・ギレンホールがどんどんやつれていく感じがよかった」と言う事です。

ただし、「ロバート・ダウニー・Jrは補えなかった」そうです。

この映画の彼は「彼でなければ出来ない」極上の芝居を魅せてくれているのですが、奥さんが望んでいたのとはちょっと違っていたようです。ははは。


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原作も読み応え抜群。