男たち、野獣の輝き

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Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

『第9地区』=『DISTRICT9』を観ました。


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予想外の展開に大興奮

ピーター・ジャクソンが『ヘイロー』の映画化として進めていたプロジェクトがパラマウントとの事情で頓挫し、ニール・ブロムカンプ監督が作っていた短編を長編化したという作品。

最初こそフェイク・ドキュメンタリーのタッチで進行しますが、割とスムーズに通常の映画演出に切り替わります。

そこからはあれよあれよと予想外の展開に突入して大満足でした。


(以下ネタバレ)


まさか『ザ・フライ』がメインストーリーに組み込まれているとは思わなかったです。主人公の手(腕)が異形化していくという設定は、なぜか日本で多く使われるものですが、ここでは特に特別なパワーアップをするわけではなく、エイリアンの兵器が使えるようになると言う仕組みに。
ただ、これが徐々に盛り上がっていくことになり、最終的にパワーローダーのような強化外骨格まで使うことになるのが燃えます。序盤にさりげなく登場して、「使えばいいのになあ」と思っていたものをちゃんと使うあたりのお約束は監督の信頼につながりますね。クライマックスのバズーカの弾頭をガシっと受け止める場面は感動モノです。

エイリアンも人間も撃たれたら水風船状態に破裂するのは、『ロボコップ』でのバーホーベンを思い出すグロぶり。ご丁寧にカメラにまで飛沫が飛び散る。

ザ・フライ』のブランドン蠅の最終形態みたいなエイリアンが、文字通り虫みたいな扱いを受けていながら、実は最新のテクノロジーを使いこなしているあたりも色々と深読みできて面白い。インターフェイスは相変わらずのゼスチャータイプですが(外国人はホント好きなコレ)、3次元的な使い方をしているようでセンスを感じさせてくれます。

ラストのホロリも実にセンスがあって、次回作が楽しみな監督ですね。

ドキュメンタリータッチの部分とメインストーリーの部分ではカメラの質感を変えているので、ブルーレイのクオリティとしては中の上というイメージですが、随所にハっとするような高画質な部分もあって面白い。サウンドは迫力満点で、戦闘シーンを大いに盛り上げてくれます。