対談 宮崎駿×養老孟司「縦横無尽に好奇心〜宮崎駿・養老孟司の対話〜」
虫眼とアニ眼 (新潮文庫 み 39-1) 新潮社 2008-01-29 売り上げランキング : 2000 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
漫画ばっかり読んでいては駄目だって事の説得力のある説明。
要約すると
「東京と地方では土の色も梢の種類も全部違う。夕日も育った場所によって全部違う。アニメーターや美術の人はそういった生まれた場所の記憶がそのまま描くものに現れる。でも、漫画やアニメばっかり観ていると、そういった二次的なものが記憶の根幹になってしまうので、二次的なものしか描けなくなってしまう」
ってな事です。
これはなかなか説得力がありました。宮崎駿が生まれついてのクリエイターなんだなってのもよく分かりました。
あと、別撮りのインタビューで、子どもたちを自分の車に乗せたとき、雨が降り始めたエピソードが最高でした。
「クルマに乗るのを渋っていた子どもたちをなんとか乗せて走っていたんです。面白がらせようと思って屋根を開けようと思ったんだけど、雨が降り始めたからやめてしまった。あれはすごく後悔している。車に乗っているのに雨に降られるという貴重なアクシデントを子どもに体験させられる絶好のチャンスだったのに。あんなの二度とない。エンターテイナーとして失格だと思った。ニヒャヒャヒャ」
という感じ。これはわかるなあ。