レザボア・ドッグス
やっぱり面白いよ
『イングロリアス・バスターズ』の余韻が醒めやらず、久々にタランティーノ熱がぶり返しています。
と言うわけで、デビュー作である『レザボア・ドッグス』を久しぶりに観直しました。
アメリカではブルーレイが発売されていますが、残念ながら日本では未だにDVDのみ……
Reservoir Dogs (15th Anniversary) [Blu-ray] Andrzej Sekula Lions Gate 2007-02-06 Sales Rank : 424 Average Review See details at Amazon by G-Tools |
この映画のサントラや『パルプ・フィクション』のサントラでも、”台詞”が音楽的に使われていますが、タランティーノの映画はまるで”音楽”を観ているような感覚を覚えます。
台詞もそうなんですが、絶妙な空間処理が施された画面構成や独特の手持ち撮影やドリー移動、どれも極めて「タランティーノ・タッチ」で展開するのが気持ちいい。
中でも白眉なのはタイトル・シークエンスですよね。
個人的な考えでは、あのシークエンスが「本当にかっこいい」からタランティーノは今の地位につけたのだとおもっています。勿論あのシーン抜きでも映画自体の面白さは変わりませんが、あの♪リトル・グリーン・バックがかかり始めてから、黒服の連中が歩く姿を疑似スローで真横からとらえたショット、そして一人一人のアップにつないでいくアレはどうしようもないぐらいカッコイイ。
ああいう普遍的なカッコヨサを初っぱなからぶつけてきたことで、「ただのインディーズ監督」じゃないと鳥肌が立ちましたもん。
もう17年も前になりますけど、渋谷で単館上映された初日は超満員で、かなりの前評判と期待で迎えられていたのを覚えています。ボク自身も当時のショウビズで登場した「うるさい」タランティーノは凄く気になっていましたから。
そういった”初日組”をノックアウトしたのがあのタイトル・シークエンスだと思うんですよね。
あそこで一気に盛り上がったから、その後のトリッキーな展開や「どうでもいい会話」の楽しさも堪能できたんだと思います。
やっぱり作り手は一発目に遠慮無く自分の力を見せつけないと駄目ですよね。