GSワンダーランド
もう最高でした!
公開時から思いっきり好みの題材だったのですが、やっとHD放送されたので観ることが出来ました!
いやああ、もう素晴らしいです。
こんなに面白かったとは嬉しいショックです。
一番大好きな年代が舞台なのですが、実際にはそういった時代性や懐古主義的な部分はグっと抑えて(勿論肝心なところは全開ですけど)、純粋な青春コメディとして楽しく観られたのが嬉しかったです。
本田隆一監督は脚本も編集も手がけているので、しっかりと自分のイメージを映像化していますし、時代性に縛られずギャグや言葉遣いも大変現代的なセンスで構成されています。個人的にはこれは大正解だったと思います。単純に笑わせどころでイチイチ笑ってしまいました。特にザ・ダイアモンズのデビューライブのシーンで、観ている方は当然観客席がガランとしていることは分かっているのに、微妙に引き延ばして絶妙なタイミングでさりげなく閑古鳥の鳴いている客席を写す。あそこは上手いなあと唸りました。
キャスト陣のノビノビとした芝居も素晴らしくて、芸人さんたちも気負うことなく普通に「ノリツッコミ」も披露して(これがさすが笑わせる)。
シナリオも王道とお約束をキッチリ守りながらも、ボクのツボを突くようなニヤニヤする展開やエピソードが続出するのでたまりませんでした。
メインのプロットとなる栗山千明の男装も、当時のケバケバしい化粧から一転してショートボブの姿で登場するビジュアルが魅力的過ぎる。加えて、武田真治扮するタレント事務所の社長が彼女を持ってくるシークエンスも、ちゃんと観客を信じている省略演出が冴え渡っていて小気味良い。
テンポが非常に良くて、主人公のマサオが高校の途中から異世界へ飛び出して、また学校へ戻っていく構成も素晴らしい。
各キャラクターたちの生き生きさも尋常ではなくて、もっともっと観ていたいと思わせる。中でも出オチとしか思えなかった温水さんたちの「ザ・フレッシュ・フォー(ネーミングがまた)」の使い方は秀逸すぎる。
あとやっぱり美味しいところを全部持って行く佐藤二朗さんが最高でした。(テレビの『電車男』の上司ね)
最後のライブで胡散臭すぎる司会者を、相変わらずの芝居でかっさらう様は圧巻。
司会者のくせにシャウトし過ぎて何言ってるかサッパリわからない。
そして、やっぱり音楽ですよ。
サントラ購入決定!!
作詞も監督の本田隆一さんが担当しているのですが、さすがGSマニアだけあって「いかにも」な歌詞が連発。それに単純に大大好みの歌ばっかりなんですよねえ。
作詞:橋本淳 作曲:筒美京平がわざわざ作った主題歌も最高。こちらのCDにはライブ盤やザ・フレッシュ・フォーのあの歌も収録されているんですよ。こちらも欲しい!
HDクオリティはかなりよくて、ハイビジョンで観られるのを我慢してきた甲斐がありました。外光を飛ばしたりセピアタッチにしたりして時代を固定させないムードがいいです。
特典のメイキングも観たいからDVDも欲しい!!