男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

ゴーストバスターズ

ゴーストバスターズ コレクターズ・エディション [DVD]
「引っ込んでろ。俺は科学者だ」

中学生の時に劇場で観たのですが、満員だったのでステージの横から(殆ど画面は真横)観たのを覚えています。それでもすっかり夢中になって観ていました。視界に観客の反応が入ってくるのが面白くて、マシュマロマンが登場するシーンでは大受けだったなあ。

この映画の好きなところは二つあって。

まず主人公ベンクマン博士を飄々と演じるビル・マーレー。彼を観たのはこれが初めてだったのですが、飄々と言う形容がこれほど似合う芝居を観たのはあれが初めてでした。どんな状況でもひねくれた事を淡々と言うんですよね。

中でもお気に入りなのが、最初の図書館でのシークエンス。倒れた女性司書に質問をするんですが、脈絡無く
「あなたは今日生理ですか?」
と訊くんですね。それだけでも面白いんですけど、同僚の男性が後ろから
「なんの関係があるんですか?」
と(当然)突っ込まれると。

「引っ込んでろ。俺は科学者だ」

と淡々と返すんです。

これがやったらと面白い。その後も、科学者にはとても見えないキャラを活かしてこの手のやりとりが繰り返されるのですが、何とも面白いんですねえ。

基本的に肩の力がずっと抜けていて、ダン・アイクロイドやハロルド・ラミスが一生懸命コメディをしているのと較べると常にぼーっとしているイメージ。ボクの中で『ゴーストバスターズ』が頭一つ抜き出ている理由がこれですね。

そして、もう一つ。

リック・モラニスがキー・マスターにとりつかれて事態が急変し、ハロルド・ラミスがダン・アイクロイド演じるレイを呼び戻せと言ってからのシーン。

ニューヨークの夜をゴーストバスターズの車で飛ばしているレイと新人ゴーストバスターズのアーニー・ハドソンが静かに会話をするんですね。そこで、実は審判の日が近づいている事が分かる訳ですが、そこまでのムードと一変してこのシーンだけ神妙な雰囲気が漂うんです。あそこがたまらなく好きです。結果としてその後は事態が拡大してクライマックスを迎えるのですが、ムードは元に戻るだけに、あそこのシーンだけがやけに印象に残るのです。キリスト教などの宗教にまったく親しみのない人間でも、あそこはちょっと薄ら寒くなります。ダン・アイクロイドが空気を変えるために

「音楽をかけよう」

と言ってラジオをつけて終わるのも好きです。

一つのシーンに必ず笑いが入っている映画なのに、ここはまったく笑いの要素が無いんですね。

もちろん普通にマシュマロマンが登場したりと言ったスペクタクルなイメージも大好きなので、楽しい映画です。


エルマー・バーンスタインの音楽が凄く良くて、またまた3年ぐらい前に発売されたスコアCDを買っていなかったことを後悔しています。

レイ・パーカー・jrたちの歌が入った通常のサントラも好きなので久々に聴きたいなあ。

HDとしてはあまり高画質ではないので、予定されているBDが楽しみです。