男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

レイジング・ブル

レイジング・ブル アルティメット・エディション (初回限定生産) [DVD]

1.タクシードライバー
2.グッドフェローズ
3.レイジング・ブル

ボクの中でのスコセッシ映画リピート数の上位3つ。

1位の『タクシー・ドライバー』は別格の3桁映画ですが、『レイジング・ブル』も高校生の頃にやったら観ていました。『ロッキー』大好き人間には、リングの中を縦横無尽に動き回るマイケル・チャップマンの撮影は衝撃的で、スローモーションから段々ノーマル・スピードに戻っていく驚異的な撮影、ただの逆ズームとは違う精密なドリー&ズーミング処理、控え室から1ショットでリングのクレーン撮影にまでなだれ込む長回しの流麗さなどなど、スコセッシの才気爆発の撮影プランを毎日堪能していたものです。

今回のHDクオリティもモノクロ撮影で生まれる見事なコントラストを忠実に再現しており、ビデオで何度も観た人間には別次元のクオリティを味わえます。粒子の粗いザラザラした感覚もそのままクオリティ・アップ。

しかし、癇癪人間にはデ・ニーロ演じるラモッタの即ギレぶりは笑えませんねえ。

挙句に留置所の暗闇の中で(スポットの光が凄く効果的)、壁に向かって延々「何でだ?なんでだ?なんでだ?なんでだ?」と落ちるところまで落ちた自分に後悔極まってパンチと頭突きを繰り返す場面はホントに泣ける。あそこのデ・ニーロは本当に肥満体になっているからこその説得力が激爆で、あれでアカデミー賞獲れなかったら何で獲るんだろうという感じです。まあ、スコセッシに関してはあげるのが遅すぎて、まったくタイミング外れの『ディパーテッド』になってしまってますけどね。