男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

ロッキー・ザ・ファイナル [Blu-ray]

ロッキー・ザ・ファイナル [Blu-ray]

吹替え+音声解説で鑑賞。

音声解説はシリーズ初のスタローン自身によるもの。スタローンの音声解説は監督としての視点で技術的な部分を解説したり、脚本家としての視点で場面場面の心情を解説したりするものでなかなか充実しています。名物であるトレーニング・モンタージュでのウェイト・トレーニング部分は一日しか撮影期間がなく、17時間ぶっ続けで撮ったという話は驚きました。
ロッキー・シリーズはすべて現実のスタローンを反映させているストーリーですが、今回も実際「無謀とも言える挑戦」「ヒットしない」など等と散々壁にぶつかった事を語り、それが息子との対話シーンに反映している部分などは非常に説得力がありました。ただでさえ感動的なシーンが解説でさらに引き立っていました。(「実際には息子との会話はこんな風にうまくいかないんだけど」と加えるのも泣けますが)

で、

ここからが本題なんですが、今回の羽佐間道夫の吹替えは素晴らしいです!!

初めて月曜ロードショーで観た時から、今回までの24年間の年月が本編同様作用しているような名吹替えです。ポーリーに自分の心情を吐露するシーンと、息子ロバートに自分の考え方を正面から伝えるシーン(ここの『前に進み続けろ』は名台詞)では、思わず感涙。

役者としてのスタローンは過小評価されていますが、この作品ではエイドリアンのいなくなった喪失感や歳をとっても変わらないロッキーの人間味をキチンと再び演じていますし、根本的にストーリーの流れに沿って段々顔つきがボクサーになっていく様は見事の一言です。

クライマックスの試合シーンはHDカメラによる撮影で、フィルムに落とした際にどうしても画質が劣化したとスタローンが音声解説で言っていましたが、今回のHDディスクになったさいにはちょうどいい具合にフィルムとのテイストの違いが出ていて演出意図に沿ったのではないでしょうか。実際あそこは映画館では質感が違いすぎて、一瞬『モーニング・ランナー』を彷彿としてしまいましたからね。

ところで、海外盤はSONYから発売されているそうで、そちらは日本盤と比べると非常に高画質という評判なので一度観てみたいですね。ただ、日本盤も別に悪いわけではありません。暗いシーンでザラザラとはしますが。第一羽佐間道夫の吹替えが収録されているのは日本盤だけなんですから!

感涙確実の日本版予告編

↑これ作った人は恐ろしいほど『ロッキー』という作品をつかんでいますねえ。アメリカなどのオリジナル予告編とかはこれに比べたら全然話にならないです。