男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

スーパーマン リターンズ [DVD]

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事前の評判通り、ジョン・ウィリアムズのテーマを使ったカイル・クーパーのオープニング(字が飛び出してくるタイポグラフィはドナー版を踏襲していながら背景の宇宙映像が動きまくるという相変わらずのセンス)から、スーパーマンがみんなの前に戻ってくるスペース・シャトル救出劇までのピークがあまりにも高すぎて、それ以降の2時間がかなり静か過ぎる。逆に言うとスペース・シャトルの救出シークエンスのスーパーマンの弾丸ブリは鳥肌物で、あれだけでもモトはとれた気になります。

レックス・ルーサーケヴィン・スペイシーが見事にジーン・ハックマンを乗り越えて磐石の悪役ぶりで楽しませてくれますが、スーパーマン側のキャストは随分と平凡な芝居であまり魅力がありません。編集長のフランク・ランジェラにしても『スパイダーマン』の無茶苦茶凄いアレとどうしても比較してしまう地味さ。ロイス・レインケイト・ボスワースはマーゴッド・ギダー同様「クラークも彼女のどこがいいの?」感を満載していますが、ピューリッツァ賞を受賞するようにはとても見えないなあ。

一番問題なのはクライマックスの二重の危機に対するスーパーマンのお手軽な活躍でしょうか。途中のどうでもいい小さな事件と同じようなアクションしかしてないもんなあ。あそこはもっと狂ったようなアクロバティックな事をして欲しかったし、起こって欲しかったです。亀裂がメトロポリスを分断するのかと思ったら途中で勝手に止まるのがいただけない。あそこは是非マイアミあたりから押して、地図みたいなアメリカ大陸の俯瞰図の切れ目がピタってくっつくぐらいの漫画っぽさが欲しかったなあ。まあ、そういうのが全然似合わないブライアン・シンガーが監督ってあたりでもうボクと相性が悪いわけですが。

しっかし、ジョン・ウィリアムズのテーマ・ミュージックは反則的に盛り上がりますねえ。逆に言うと音楽で盛り上がっているのかシーンで盛り上がっているのか判別が難しいぐらいです。