男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

地球の静止する日

WOWOWにて。

ロバート・ワイズ出世作になるのでしょうか。50年代SFの中でも平和目的で宇宙人がやってくる事でも先駆的ですね。冷戦時代まっさかりの緊迫した世界情勢がモロに反映されていて、UFO出現と共に一触即発状態に陥るワシントンD.C.と軍隊の好戦ぶりがストレートに描かれているのが興味深いです。宇宙人であるクラトゥが実に知的で紳士的に描かれているのも地球人の野蛮さを強調していて良い感じです。仲良しになった子供も手のひら返して直ぐに密告するし、発見即射殺するあたりも残忍。

それにも関わらずタイトルの地球の電力を一時的に全部停止させたり、地球を破壊できるなどという手段を使って平和をうったえるあたりも現実的で面白い(まあ、核抑止の言い訳にもとれなくはないけど)。

50年代SFはチープなイメージがありますが、制作費などの関係やイメージの狭さなどによるセットなどの美術関係がそういうイメージなだけで、有名なこういう作品などは技術的にかなりまともです。特に撮影はしっかりしていてモノクロのコントラストを利用した画作りなど、やはりひきつけられる魅力があります。