男たち、野獣の輝き

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Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

嫌われ松子の一生

傑作『下妻物語asin:B0001M3XHO)』の中島哲也監督の最新作。

前作でも爆発していたすっごいテンションの作りこみ映像のたたみかけで、前作とは正反対の陰鬱極まりない女性の不幸を描く作品。テンポの良いギャグやテンポの良いミュージカル・シークエンスなどがどれもこれもキチンと笑わせて盛り上がるのですが、それがはまればはまるほど松子の不幸が際立つという手法はかなり成功していると思います。『ダンサー・イン・ザ・ダーク』がどれもこれも観客の心にナイフを突き立てるのとは手法が違うので、何とか楽しんで観ることが出来ました。(少なくとも二度と観たくないとは思わない)

そして、前作同様ただ単にテンションの高い映像を羅列するだけでなく、エモーショナルな部分もキチンと抑えているので、泣かせどころは文字通り涙腺が緩む。

中でもミュージカル・シークエンスは非常に好みで、楽曲も画作りも大好きです。

ただ、個人的に不幸な話が好きではない上に、結構洒落にならない展開のオンパレードなので折角のギャグも笑うに笑えなかったりして残念でした。

あと、ラストの部分ももっとスパっと終わっても良かったのではないでしょうか? あの延々と続く浮遊ショットは酔う。